行者還避難小屋泊で大普賢岳アタック!初日編::つばや菓子舗五代目ブログ

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五代目の四方山不定期更新日記
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2015年10月11日と12日はファミリーハイキング秋の部に行ってきた。

初日10/11:新田林道起点→清明ノ尾→奥駈道→行者還避難小屋(泊)
二日目10/12:行者還避難小屋(泊)→行者還岳→七曜岳→国見岳→弥勒岳→大普賢岳→小普賢岳→笙ノ窟→岩本新道→水簾滝→林道水太和佐又線→新田林道P
去年の体育の日は、子ども達が習っている教室のピアノ発表会があり、山行できなかった。
今年は発表会の無い年なので家族で大峰の奥駈で未踏の地を尋ねた。

R169の天ヶ瀬からR309に入って約1kmで右折して橋を渡ると林道水太和佐又線。
林道水太和佐又線に入ったら1.4kmで左折して中ノ股谷の橋を渡ると林道新田線。
橋を渡ってすぐの広い路肩に車を駐車した。

この中ノ股谷沿いに途中まで林道を進み、その先の破線で天河辻に登るルートを探そうというのが今回の目的。

舗装林道を川沿いに歩いていると

驚いて飛び出してきたガマ君が慌ててロッククライミングを始めた!?

10分ほどでフェンスのゲート。

左の隙間を通って
さらに8分で右側に立派なログハウス。

衣類調整をしてさらに10分あまりで白いスバル/レオーネ(ツーリングワゴン?それともバン?)のある広場に到着。

(通りすぎてから振り返って写真を撮影)
ここに左手に登っていく林道があるがスルー。

さらに100mほど進んだ場所に河原に倉庫のような小屋。
そこにも左へ振り返るように林道があったが、これらをスルー。


さらに沢沿いの林道を進むが、路面は土砂の堆積物がひどく、すでにクサギか何かの木樹がスクスク育っている。

すると今度は路面は完全に崩土・崩落ダブルで破壊されている。

左へ巻き上がったところに杣道のようなものがあったが、これも崩土が酷い。
堰堤がある場所あたりで崩落がさらに酷くなる。

なんとか先に進んで、ウロウロしてみたが、踏み跡も不明瞭でテープも見当たらない。
子連れでこんな谷ルートをほつき歩くのはイケナイ!
撤退!

来た道の林道を戻って河原に倉庫のような小屋があった場所から林道支線に入った。

この林道からも天河辻へのルートの展望台がある場所に行けるようだけど、本日の第二プランとして考えてきた清明ノ尾に取り付く予定。
この林道支線、舗装されているのだが急傾斜で苔むしていてスリップ注意。

4WDの車でも登るのに苦労しそう・・・と思っていたらすぐに落石だらけ。
ブルドーザーで落石除去しないと車では無理っす。でも徒歩ならOK(^_^;)
しかし、つづら折れがすごい。
最初からずっと植林帯。
舗装道路ではなくなった?

水が少ない場所はヒノキだね。
そしてまた舗装道路となる。

林道の側面に積まれている丸太は木製電柱のリサイクル品のようだ。
谷の近くは杉で色々と植林の手が入っている。

林道支線に入って50分。
立派な作りの作業小屋があった。

小屋沿いに西へ伸びる未舗装林道もあったが、舗装路で高度を稼ぐ。
目指すは清明ノ尾P1135である。


どんどん登って行くと植林の上部が明るく見えてきた。
尾根の稜線が近いようだ。
しかし、稜線では、けっこう風が吹いているらしい。
じゃ、眺めは悪いけれど風が通り抜けにくい植林の中で昼ごはんにしよう!

と、いっても、カップ麺と道中で買ってきた柿の葉寿司(by大滝茶屋)

柿の葉寿司は前日に予約するのを忘れていたので、店に残っていた5つだけ(^_^;)
帰りには、電話予約してちゃんと買おう!

食後、少し登ると白い墓標のようなものが何本も建っていた。

中華民国の方が記念植樹したらしいのだが・・・・
行政院国軍退除役官兵輔導委員会森林開発所?

ここは中国が所有している森なのか?
それにしても縦横無尽に林道(杣道)が作られている。
つづら折れをショートカットして直登してもすぐに林道。

そして直登すると!

ついに林道支線に入ってから約2時間(昼食時間を除くと実質1時間20分あまり)で、清明ノ尾のP1135付近に到着!
でも、ここにも舗装林道があるやん!?(-_-;)

舗装林道を外して尾根芯を登ってみるがすぐに林道に合流。
キッコウハグマが咲き始めたようだ。

林道にヒメシャラの巨木発見!

大人2人でやっと周囲に手がまわるくらいだった。
その後も林道は、たまに何かを迂回して尾根芯から外れるが、そのうちにまた尾根芯に現れるを繰り返す。
この林道でよく見かけられたのがデッカイどんぐりとブナの実。

今年はこのあたりの動物たちは食べるものに困らないかも?
クチビルタケもよく見かけられます。

倒壊した小屋跡?

清明ノ尾に上がってきてから尾根芯はずっと林道だぞ?
オオウラジロノキの実!!

渋くて食べられないこの実は、一説によると霜が降りると甘酸っぱくなるとか?(-_-;)ホントかなぁ~
この実、果実酒にするにはかなり良いらしいが、出会う場所は山奥ばかり・・・持ち帰るのには体力がいるなあ(^_^;)

お?懐かしい!コカコーラの1L瓶?

寸胴なフォルム?1975年くらいから流通していたタイプか?
中身もちょっと入ってる?(^_^;)

おっと!!居たぁ~!!
この尾根にはコイツに会うために登ってきたのだ!
マツダ・タイタンE2500!

この車のフロントマスク!いいですよね~!

それにしてもこの車、私が生まれた頃(1968年前後)のものですが、私の記憶の彼方にある「フジテレビ ママとあそぼう!ピンポンパン」に出てきたカッパの「かーたん」を想い出すのは私だけでしょうか?
それにしても倒木の脳天唐竹割りは可哀想過ぎます(T_T)

清明ノ尾は東から西に伸びる尾根で、北側の樹間にチラ、チラと大普賢岳の稜線が見え隠れする。

天気は相変わらず曇り空で冷たい風が吹いている。

倒木にコブ?いや、ホコリタケの親分?

調べてみてもよく分からないこのキノコは球形でしっかりしたハンペンのようなもの。
半分に割ってみたら真っ白でノウタケの若いもののようでした。
この時期多かったのがツキヨタケ(毒)

笹が多くなってきたなぁと思っていたら前から男女の登山者が下りてきた。
すぐに奥駈出合(P1458)付近に飛び出した。

紅葉の赤が綺麗だ。

結局、駐車地から登り始めて約5時間で奥駈出合まで登ったわけだが、道迷いや昼食時間を差し引くと新田林道起点から林道利用で清明ノ尾を使えば3時間余で登れるのだ。

ここからはアップダウンの少ない尾根歩き。
大普賢岳の稜線をバックに行者還岳のシルエットが見える。

さぁ、レッツゴー!
歩いている稜線から南東にトンガリ山?

ああ、そうか!鉄山や!
と、いうことはその後ろは大峰の迷ヶ岳だ。
で、肝心の弥山・八経ヶ岳はガスの中。

子ども達はホコリタケの老菌を見つけては胞子を播く手伝い。

ホコリタケイジメとも言うが。。。

種ができている植物はトリカブト。

もう花は終わってしまった?
シロタマちゃんの種も発見。

一株だけでした。
赤い実が木の枝にぶら下がっているけど、何の実だろう?

大台方面もドンヨリ曇り空。

↑足元で枯れている植物の群落はひょっとしてクサタチバナの群生地か?

またもや大きなキノコ発見。

割ったらすぐにツキヨタケと判明。

そして、またもやホコリタケイジメ(-_-;)

この黄色いキノコの群生は?

ブナハリタケの幼菌かな?
イボイボのブナの大木を越えて行くと

天河辻の石柱があった。

小坪谷は途中崩落とマジックで書かれている(-_-;)
私の当初予定では小坪谷(西面)と反対の東面から登ってくるつもりだったんだけど・・・また今度大人だけで検証しよう!
電線路安全祈願のお地蔵さん。

昔、ここには送電線があったらしいので、その保守道があったということなのか?

樹間に行者還岳が大きく見え始めると

立派な佇まいの小屋があった。
今夜泊まるのは、ここ行者還避難小屋。

一見すると一階建てだが、内部は一部がロフトになっている。
トイレは2室あり、外側にドアがあるのだが、例によって非常に臭くて清潔さは無い。
息を止めて用を足していると酸欠で死んでしまいそう。
それにその間にトイレの臭いが衣服や身体に染み付いてしまうのではないか?
山を下りるまで特に大便は我慢したほうが良さそうだ。

居住スペースの扉を開けると、玄関土間スペースがあって正面と左右にそれぞれドアが3枚。
土間もあとで入った部屋もそうなのだが、どこもかしこも微妙にトイレ臭い。我慢できる範囲ではあるのだが・・・少し気になるのよね(T_T)
きっと土間続きの部分の匂いの遮蔽が上手く言っていないのだろ。
エアフローが構造的に悪いのだろう。

小屋に入って左手の土間に手洗い場所があるものの水は枯れていて出ない。そして左側のドアは関係者のみでカギがかかってる
真ん中のドアの部屋は狭めで、すでに2人が占拠。
右側の広い部屋には男性が1名。彼曰く、あと2名いるけれど水場に水を汲みに行っていると言う。
外のキスリングはカメラが趣味のオジサン1人で、テントを用意されていた。
我々はこの広い部屋の上に存在しているロフト(2F)にハシゴで上がった。
誰も居なくて貸し切りだ!と喜んだ。
一階には蝋燭立てがあったものの、ロウソクが無いとのこと。
ああ!LEDランタンがあるから!と私もロウソクをザックから出して家に置いてきちゃったよ(T_T)残念

明かり取りのあるロフトの部屋は8畳はゆうにあろうかというくらい広い。
ただ、端っこに行くと屋根の傾斜があって頭をガンガンぶつけてします。
でも、屋根は頑丈だ。
壁も分厚くて外の風の音など何も聞こえない。
ロフトには外に通じる非常口がある。

が、けっこう高さがあるし、設置されているハシゴは柵が無く、出入りするのは、かなり危険でハシゴが埋まっている積雪時用と割り切るべきだ。

子ども達は今日の道中で拾ってきたブナの実を炒って食べると言う。
鍋の蓋をフライパン代わりにブナの実を炒ると「パンっ!」と爆ぜる。

中身が残ったものをマルチツールのペンチで皮を剥けば、クリのような豆のような味で美味しかったとのこと。

ご苦労なことです(^_^;)

もう、することもないし、腹も減ったので16:30から晩御飯の支度を始める。
本日のメニューはキャベツと煮こむだけで出来る「カゴメのたっぷり野菜のミネストローネ用ソース」で具だくさんスープ作り。
鍋を火にかけサラダ油を熱してキャベツを炒め、そこに「カゴメのたっぷり野菜のミネストローネ用ソース」2つと規定量の水を入れて煮込んで、1分30秒で茹で上がるサラダ用パスタを入れてさらに煮込む。
さらに盛りつけたら粉チーズと粗挽き黒胡椒をふりかけて出来上がり!

これにクルミやナッツ類の入った固めのパンを千切って浸して食べれば、むちゃくちゃ美味!赤ワインが進みます!
あたりが暗くなってきた。
ヘッデンとLEDランタンを点燈させて食事続行。
ハロウィン仕様でプリマハムが販売していたバジル入りとスモークの二種類のソーセージをフライパンで焼いて

・・・うまーい!
夫婦でグビグビ赤ワインを呑んで満足や~!
子ども達も今日の晩ごはんに満足。

食事をしていると一階に奥駈縦走中の登山者が数人やってきた。
闇下で歩いてきたようだ。
彼らの話を聞いていると水場の水が枯れてしまっているらしい。
縦走者達の状況としては弥山小屋に行くまで水が手に入らない。
それまでというより、今夜や朝の食事に使う水も不足していると嘆いている。
すると一階にいる人たちが融通できる水を分けあっているみたいだった。
私達の水の保有量は、お茶以外に、全工程の食事量の水のキープができていて、行動水の余力が300~500ccほど。
最終的に笙ノ窟か水簾の滝で給水するくらいでOKという内容。
でも子ども達と親子4人での水なので提供する状態ではない。
しかし、一階で寝る場所が厳しいというような事を言っているので私達も少し場所を節約して大人一人が眠ることが出来る場所を捻出。一階に声をかけ1人2階に上がってきてもらうようにした。(単独男性は一階の土間で食事をしてから2階に登るといっていた)

19時まで子ども達とヘッデンをしてトランプをして遊んでいたが、やっぱり肌寒くなってきたので寝袋に潜り込んで寝ることにした。
トイレに行くと外は風がビュービュー&ガスガスで用事をしてくるだけで遭難してしまいそうなくらいに視界が無い。こりゃ~夜空の観察なんて期待できないよ(-_-;)

単独男性が2階にやってきた。
彼は、前夜に雨水を貯めるのに時間をとられて寝付けなくて朝に寝坊したのが今日の山行が遅くなった敗因だと言ってた。明日はそれを挽回するためにも3時過ぎに出発したいので早く寝ます。物音で起こしたらゴメンナサイと寝袋に入った。
どこから来たのかと聞くと茨城県からだそうだ。
ご苦労なことである。

さぁ、子ども達の寝息が聞こえてきたから私も寝よう・・・

ああ!よく寝た!と起きると、え?9時?
寝すぎたのか!?と目を覚ますと、明かり窓は真っ暗(T_T)
まだ1時間半しか眠っていない!(-_-;)
寝直そう・・・起きる・・・寝直そう・・・起きる・・・
深夜零時過ぎになるまでこんな状態が続いた。
隣のオジサンが起きてトイレにいったみたい。
一階で星が綺麗だという話し声。
私も外にでて用を足して星を眺めてきた。
月の無い大峰の夜空。
満天の星々の夜空はすごく綺麗。
でも、寒風がビュービュー吹いているのは相変わらずでムッチャ寒い。
そそくさと寝袋に戻って眠った。

・・・・う・・・誰?話し声?ビニール袋のガサガサ音?
もう山の準備してる?
って・・・一階のメンバーかいな!?(-_-;)もう少し小さな声と音で頼みたいところだ(ーー;)
時計を見ると3時過ぎ。
隣のオジサン、グーグー寝てる。
また寝過ごすのかい?

1人出発、さらにもう一人、と一階は食事をしてから出発する人が続く。
ラーメンをつくる匂いやコーヒーをいれる匂いが漂ってくる。

はぁ・・・うちは日の出の時間に外に出れればいいから、そんなに早く起きなくていいのに・・・と寝直す覚悟でいたら隣のオジサンも3時30分にやっと起きだした。
アカン・・・もう眠れないよ(T_T)
5時過ぎ・・・私達家族以外の人が出発して居なくなった。
さぁ、片付けしながら朝ごはんの支度をしよう・・・
朝ごはんはフリーズドライのオジヤ的な食べ物とロールパン。

さぁ!二日目の山行に出発だ!

2015年10月11日~12日

ファミリーハイキング
周回
避難小屋泊
紅葉・黄葉
ドウダンツツジ
シロヤシオ
ブナ
カエデ

距離:19.822km
沿面:20.848km
所要時間:31時間1分(含:小屋泊15時間)
累積標高:プラスマイナス2523m
最低標高:593m(駐車地)
最高標高:1780.1m(大普賢岳山頂)


初日10月11日

新田林道起点P→清明ノ尾→奥駈道→行者還避難小屋(泊)

距離:7.587km
沿面:7.865km
標高差:823m
所要時間:5時間52分
(徘徊1時間10分、昼食37分)
累積標高プラス1236mマイナス413m


6:30伊賀自宅
7:50大滝茶屋

8:50新田林道起点P 9:07
9:40徘徊
10:50林道支線
11:40植林小屋
11:54昼食(37分標高1040m)12:31
12:45 P1135 12:48
13:30タイタン君
14:03奥駈出合(P1458)
14:57天川辻
15:00行者還避難小屋

二日目に続く
| 山登り::大峰 |
| 09:25 PM | comments (0) | trackback (0) |

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