霊仙山(1084m 1094m):西南尾根から汗拭き峠周回::つばや菓子舗五代目ブログ

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五代目の四方山不定期更新日記
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鈴鹿北上計画・・・蒸し暑くなる前に石灰岩の山を登っておかないと!
鈴鹿最北端・・・霊仙山か・・・多賀町から登るとなると遠いなぁ・・・ん?待てよ第二名神を使って名神を走って行けば渋滞を回避して・・・行ける!でも登山時間がどれくらいかかるか?行くなら西南尾根~汗拭き峠周回ルートだ!・・・ガイド本や登山ブログなどを調べてみると所要時間がかなり違う。ええい!時間が足りないなら途中で撤退や!

と、行き当たりばったりな登山計画で霊仙山に登ってきた。

(西南尾根はフクジュソウが咲きまくり!)
登山口へのアプローチ
いつものように7:30長男を保育園へ送り、第二名神の甲南ICへ。

一般道では通勤渋滞で何時に現地着になるかわからないので高速道を使う。
が!ETC料金所ゲートをくぐって何気なく走り始めると、驚愕の事態に気づいた!
目的のICは彦根ICである。走りなれている名神であれば、我が家から八日市IC。そして「名古屋」方面である。なので「京都・大阪」方面には行かない。
今回の第二名神・・・そうなのである。
名神の逆の選択をしなければならないのに私は「名古屋」方面に進んでしまったのである。・・・時間が無いというのに甲賀土山IC (10.2km)まで往復するはめになった。
この区間料金はETC通勤割引で200円だった。15分~20分のロスタイムだ!

甲賀土山ICから仕切りなおしで草津JCTを経由して名神へ。秦荘PAでトイレを済ませる。
彦根ICで降りて国道306号線を少し戻って「河内風穴」の看板を目印に県道17号線。河内風穴の駐車地からは、かなり道幅が狭い。橋を渡り、左手に川を見ながら走っていく。すると左手にやや広めの駐車地がある。滋賀県ナンバーの車が3台ほどあり、10人前後の女性+男性1名が山登りの支度をされていた。そこより上手の駐車地の状況を聞いてみたが知らないということだったので車をさらに進める。すると左手に小屋があり、右手に「今畑口の登山口」があった。この付近に駐車している車は無い。

少し先の広い場所で方向転換して「今畑口の登山口」のすぐそばに車を停めた。

横付けといっても良いくらいだ。

登山準備をしていると先程の十名ほどのオバサマ達のパーティーが今畑に向けて登っていった。

登山開始

9:32登山口を出発。

ジグザグ道は急でアキレス腱を伸ばしながら登る。

同行の嫁さんは足が吊りそうになったらしい。

10分かからずに今畑の廃村集落に到着。

(写真は今畑に着いた直後にある水場・・・壁面のポスターには平成15年の衆議院議員総選挙ポスターが貼ってあった)
山深い場所で車やバイク・・・自転車でもここまで来れないだろう・・・ここは、かつて10戸ほどの集落だったらしいが水道・ガス・電気などのライフラインはどうなっていたのだろうか・・・

先行していたパーティが集落で一息付けていたので追い抜いた。
この集落、福寿草がアチラコチラで黄色い花を咲かせている。

誰かが山から持ち帰えったのが根付いた?
2分ほどで集落を抜けブナ林に入っていく。
道は古い堀割道のよう。

道端にトリカブトの葉(おそらく)がニョキニョキ出てきている。

近くにミスミソウや

ヒトリシズカがひっそり咲いている。


家内が近くの木にアカゲラが居るのを発見。

写真に撮ってしきりに感動していた。

その後は苔むした石灰岩が点在する場所でP712を巻くように登っていく山腹道。
P712を巻き終わると広くなだらかな鞍部に出る。

笹峠だ。
笹が覆い茂る峠だから笹峠なのだろうが笹は何も見当たらない。
峠には苔むした炭焼き窯跡があり、その中に福寿草が咲いていた。

このエリアにはオニシバリの緑色の花もみかけられた。


鞍部を進んでいくと霊仙山西南尾根の取付き点が進路前方に立ちはだかる。

標高差323m、直線距離にして900m足らずを石灰岩が点在する斜面を登っていく。登れども登れども急斜面が続く・・・でも、石の合間にはスミレが咲いていたり、高度を上げていくとミスミソウがあちらこちらに咲いていて、

登るものの目を楽しませてくれる。
ここでミスミソウを写真に収めようとしている5人の登山者を追い抜く。

いつも登り始めが遅いので人に遭遇しない私と家内の山行経験として珍しいことだ。
目の前に鍋尻山(838.3m)が見える。

(上の写真に私が居るのが分かるだろうか?)
フーフー息を切らせながらP1003mに到達。

すると立派な標識があり「近江展望台」とあった。しかし、春霞で今日は琵琶湖すら望めない。
ここから霊仙山最高点1094mまでは、なだらか起伏の稜線を辿っていくのだが、ご覧のように稜線上部には石灰岩の岩がゴロゴロと敷き詰められていてスタスタと歩けるような状態ではないのだ。
南東を眺めると手前にコザト(829.9m)があり、

その向こうに三国岳(911m烏帽子岳(865.1m)、鈴ヶ岳(1130m)、そして先日登ったばかりの御池岳が見える。

近江展望台から10分ほど歩くと福寿草の黄色い花が至る所で見られるようになった。

でも、今年は咲き始めも遅く咲いている花の数も少ないと言われているようだ。


外界では桜が満開で先日雨もまとまって降っため、ここ霊仙山上部でも雪解けがカナリ進んでいるようだ。

左手にドリーネの池を見ながら稜線を進む。

時間がなければここから霊仙山山頂にショートカット出来るようだが、福寿草の咲く稜線を歩くことにした。
それにしても腹がへった。P1036まで残り250mほどの場所に居たのだが、ちょうど風を遮る場所に福寿草が点在していてたので、ここで花見&少し早い昼食にする。

今日は歩く時間が読めなかったので食事時間短縮のためにサーモスのお湯でカップ麺+自家製オニギリ+ビール。絶景な行者の谷を眺めながらの食事だった。

南霊仙P1036を目指して歩いて行くと進路左手に霊仙山山頂が見えるようになった。


今は枯れているが笹のある場所にやってくると不思議なくらいに福寿草が無くなった。
枯れた笹の踏み跡道を辿っていけば、りっぱな標識。

霊仙山最高点/P1098mである。少し先にある霊仙山の三角点は1084m。
山登りをしているとこのような妙な光景によく遭遇する。
どこかのサイトに書かれていたのだが、山頂=最高標高地点では無い場合がけっこうあるらしい。
山頂はあくまで麓の里や人の行き来がある山から見た時の見かけ上の高い場所の場合があり、山頂だと言われている場所に近づいてみると、その奥にさらに高い場所があったり、よく似た高さの山を比較計測してみると奥の山が数メートル高かったり・・・ここの霊仙山もそんな感じだろうか?
ちなみに先程の写真で左矢印の先に伊吹山がウッスラ見えているのだがおわかりになるだろうか?

予定よりもかなり早く霊仙山最高地点に登れたので、ここからはゆっくり辺りを見物しながら下山する。
まずは霊仙山山頂1084mに向かう。雪が解けて無くなっているのでショートカットできない。石灰岩の道を歩いていく。
山頂に到着すると360度の展望があるのに春霞でパッとしない。

山頂から少し西に降った場所で食事をしていた4人の登山者が、三角点に戻ってきて記念撮影。

(南霊山に向かって延びる西南尾根)
せっかくだから集合写真を撮影してあげた。
私たちの登山ルートを聞かれたので、今日の今畑からのルートは花が色々咲いているので良かったと教えてあげた。するとこのパーティー「折角だから西南尾根を降りて榑ヶ畑に戻る」ことになった。
下の写真は山頂からの眺めで、最高点~西南尾根。

ぼんやり見えている稜線は左が藤原岳、右が御池岳。

経塚山と呼ばれているP1040に到着。

ここは九合目らしい。
ここから東に進むと避難小屋を経て柏原や上丹生の登山道へ進む。
私と嫁さんは榑ヶ畑・落合方面に降りるので西に進む。
ここであまり見かけない昆虫を見つけた。

この一見マルバチのような虫はビロードツリアブというアブで長い口で花の蜜を吸う生き物だそうだ。決して珍しいアブでは無いらしいのだが成虫は4月~5月の春先にだけしか出会えないらしい。

下山し始めて初めてのドリーネの池

これを越した場所で大休止をすることにした。

石灰岩の点在する雄大な山容と残雪を眺めながら行動食として持ってきていたクリームパンを頬張りコーヒータイム。

ゆっくりしていたいが、午後から気圧の谷の通過で天候が荒れる予報。なので10分ほどで腰をあげる。

歩き出してすぐに「お虎が池」八合目に到着。

鳥居がある?と正面に回って納得。

お虎が池は霊山神社の御神体。


お虎が池から10分ほどの場所に「お猿岩(七合目)」の標識があった。

でも、お猿に見えないのは私たち夫婦だけだろうか?
お猿岩から二分もすると台地な地形から急降下する。

直滑降するわけではなく、ジグザグに徐々に高度を下げていく。ジグザグ道を15分ほど降りきると「見晴台(五合目)」と標識があった。

でも、ここも標識と現実にズレが・・・

見晴台というからには遠望出来る何かがあるはずだが・・・
見晴台からは綺麗な尾根道をズンズン降りていく。

途中でかなり大きくて真っ黒な何かの糞が転がっていたが、直径が5cm近かった。もしかするとクマのものだろうか???
見晴台から歩くこと25分。汗拭き峠(二合目)に到着。

榑ヶ畑(醒ヶ井養鱒場方面)に行く場合は、ここを右折する。
落合に行く我々は左折だ。
が!汗拭き峠から急降下して大洞谷に降りていく山腹道が

けっこう急&ザレ・ガレのおかげで道幅が非常に狭い!トラロープが張られているのだが・・・慎重にゆっくり降る。
綺麗な水が豊富に流れる芹川源流沿いの杉林の仕事道を下っていく。

木橋を渡ることろから林道(水平路)となり、

川沿いの植林帯を突っ切って行く。
汗拭き峠から30分ほどで蓮休寺が左手に現れ、

落合の廃村集落に出る。
ここの落合神社のしめ飾りが綺麗だったし、

比較的新しい家屋もあったので完全に人が来なくなった集落ではないようだ。

(ハコベ?)

落合集落に入った場所から舗装路を歩き出して


(ヤマルリソウ)
10分足らずで駐車地へ戻った。

すると車を停めた場所の上の方で人の話し声?ほどなく4人の登山者たちが降りてきた?あれ?山頂で私たちの登山ルートを下山して福寿草見物してこようと言ってた人たちだ!私たちは、コーヒーを飲んだりしてゆっくり降りてきたものの、この人達はかなりの健脚だ!?
しばし立ち話をして御池岳のコグルミ谷の情報提供。

靴を履き替えて駐車地を出発する。思いっきり予定よりも早い。帰路は国道306号線でゆっくり帰ることにした。
途中で道の駅「あいとうマーガレットステーション」でトイレ休憩。
水口町のリカマンでビールと缶酎ハイを仕入れ、草津線沿いの甲賀町のスーパー「ジョイ」で、我が家の大好物である「丁子麩」をシコタマ買い込んだ(10袋買った)。
水口町あたりまで帰ってきた時、雨がふりだした。予報通りである。
夕方17:15頃に長男を保育園へ迎えに行った。


登山日:2011年4月11日(天候:晴れ時々曇り)
歩行距離:12.1km(沿面)
標高差:750m

9:20 駐車地到着
9:32 登山口出発(今畑口)
9:40 今畑(廃村)
10:18 笹峠
11:01 近江展望台/P1003m
11:27 昼食11:50
11:57 南霊山/P1036m
12:10 霊仙山最高点/P1098m
12:18 山頂・経塚山分岐
12:21 霊仙山山頂/1084m 12:29
12:43 経塚山(九合目)
12:50 小休止13:03
13:10 お虎が池(八合目)
13:19 お猿岩(七合目)
13:21 台地の境界
13:35 見晴山(五合目)
14:01 汗拭き峠(二合目)
14:31 落合集落(廃村)
14:40 駐車地(今畑口)
15:00 出発
17:40 自宅到着


先週に続いてカルスト地形山を歩いた。今回は福寿草やミスミソウが色を添えて飽きずに登ることが出来た。色々な季節に登りたいと思う山だが・・・果たして梅雨から夏にかけてのヒル伝説はドコまで本当なのか・・・
| 山登り::鈴鹿山脈 |
| 12:20 AM | comments (0) | trackback (0) |

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