ファミリー登山で御池岳(1247m)::つばや菓子舗五代目ブログ

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五代目の四方山不定期更新日記
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嫁さんと昨年始めた鈴鹿山系北上計画(三重県側)・・・昨年春に油日岳を出発して秋には釈迦ヶ岳まで北上した。
途中、滋賀県側にも入り込んだりもしたが、次なる山は、三池岳、竜ヶ岳、藤原岳と順番に北上が王道だろう。
地図を眺めながら今ならセツブンソウやフクジュソウが見れるの?と、藤原岳に登ることも考えた。
でも、ネットで得た情報では花狙いだと平日でも人だらけ?
せっかく鈴鹿を平日に登っているのだから・・・と別の目標を考える。
あ!北にいけばまだ雪があるかも?霊仙山は少し遠い・・・ならば!とフクジュソウ情報の少ない「御池岳」に登ることにした。

(ボタンブチより鈴鹿山系を望む。2011/04/04)
この日は小学2年生になる長女の春休み終了まで、あと2日。
実はこの一週間前は、嫁さんの実家のご両親にリードしていただき、大阪府最高峰の金剛山に家族全員で登った。
(またそのうちに金剛山レポートも書く予定です。)
この時の長女の山歩きが大人並みになってきていたので、鈴鹿の山に連れて行きたいと思っていた。
できれば雪の残る山行を!

4月4日月曜日。空は、晴天快晴。でも風は強い。

今日は、嫁さんと長女(7歳)と3人で鈴鹿山系の最高峰に登る。
岐阜県と滋賀県と三重県の3県の境付近にある御池岳。
登山口の駐車地まで我が家から車で1時間45分はかかるだろう。

7:40に保育園へ長男を放りこんで、車は名阪国道を北上する。
(保育園児の長男に、御池岳はまだ無理だ。)
途中、四日市ICで下車。ETC割引半額。
湯の山街道を菰野町方面へ進み、右折したら国道306号線を北上。
その後は、いなべ市を経て鞍掛峠へ向かった。道中、遅い車の後ろについてしまった。
帰路は東名阪道の桑名ICから帰ることにしよう・・・

9:15。やっとの思いで鞍掛トンネル三重県側口の駐車地に到着。

駐車地には車がイッパイ停まっている。その数、15台。残り3台ほど車を停める場所が空いていた!
車を停めて登山靴を履いたりスパッツを付けたりして登山仕度を整える。
長女はまだ登山靴の履き方やスパッツのつけ方がきちんと出来ない。なので私が子どもの分も担当するため出発まで少し手間取る。

念の為に軽アイゼン×2個と10本爪アイゼン1個を私のザックに入れてイザ出発!

同じ時間に身支度していた登山者たちは皆、鞍掛峠を登っていった。
きっと福寿草狙いなのだろう。

でも、私の方針は、人のいない山に登りたい!なので、鞍掛峠には向かわないでコグルミ谷へ向かうのであった!
コグルミ谷?それならその下の駐車地でしょ?と思われるだろうが、今回の予定ルートは、コグルミ谷~御池岳~鈴北岳~鞍掛峠の周回コース。鈴北岳から鞍掛峠に降りてから舗装路をテクテク下るのは、下山後に楽しくない。
子どものモチベーションは往路前半は「まだ保てる」が復路は短いにかぎる。事故防止にもモチベーションの限界を考えておくべきだ。なのでそれを避けるためにワザワザ鞍掛トンネルに駐車したのだ。

9:52鞍掛トンネルからR306号線の舗装路を歩いてコグルミ谷登山口まで17分だった。
衣類の調整をして9:55登山開始となった。
伏流している谷の左岸=登山届けBOXの整備された登山口のすぐ先が崩壊しているので、右岸から取り付くように書かれていた。



でも、長女と家内は遅れていた。
嫁さんは普段、保育園児の長男担当。
なのでいつも私が長女を担当している。
この日、長女としては、珍しく嫁さんを独占できる!と気づき、嫁さんに甘えるのであった。
おかげで長女のペースは上がるどころか、牛歩と化していた。

叱っても仕方ないので私は少し先行して歩き、ルートの確認。
と、言っても谷筋を詰めるだけ。
だが、谷の山腹についている道は、けっこう足元が狭くガレた雰囲気。

長女たちが私に追いつくまで、立ち止まってジッと周囲を眺めていると「パラパラ・・・」と小石が両岸の斜面のアチラコチラから落ちてくる。先日の雨乞岳の林道歩きでも雪解け&氷解けでの小石パラパラを体験していたが、コグルミ谷の小石の落石は量が多いし、たまに大きな石が落ちてくる。コグルミ谷は崩壊の危機に瀕しているのだろうか?

10:20コグルミ谷を登り始めて25分経過。鈴北岳へ向かう「タテ谷」分岐に到着。

この付近で野生のリスがアチコチで見かけられた。

それから15分もすると登山道に雪が・・・表面はシャーベット状で下は凍っている。
でも、ツボ足トレースがしっかりあるのでアイゼンは不要だ。

踏み跡を辿って谷を詰めていたが、どうもテープマークが分からない。
谷の左手に明瞭な直登トレースがあった。どうやら冬道のようだ。
方位としてはトレース通りでOKなので追いかけていく。
が!トレースのツボ足が凍っているので、ツボ足角度が悪いと安心出来ない。
しかも全体が凍った北斜面は始末が悪い。
子どもだけでもアイゼンを?と一瞬考えたが、アイゼン歩行距離をを考えると、少しトラバースして雪のない支尾根(急斜面)に乗ることを選んだほうが賢明だ。

ツボ足トレースに別れを告げ、右手の支尾根を登ってみると間もなく登山道に復帰。
10mほど下に看板があった。
おそらく五合目手前の「←御池岳」の看板だろう。

あれ?そういえば長命水?無かったけど、雪で埋まってた?

五合目の看板から凍った雪道をジグザグに登っていく。
最後はツボ足トレースを踏んで直登。


11:25カタクリ峠(6合目)到着。

登山口から1時間30分。平均タイム1時間らしいので1.5倍の30分遅れ。
7歳の子連れとしては優秀だろう。

ここからは完全に雪尾根道となった。

でも気温が上がっているのでアイゼンは不要。(結局この日は使わなかった)

長女がお腹が減ったと言い出した。
カタクリ峠手前から冷たい風がけっこう吹いていたので、風を避けられる場所&乾いた平地を探す。
少し尾根を登った所に鞍部があり、ここで少し早い昼食にした。

本日のメニューは、カップスープ+オニギリ。そして初登場のフライパンでパスタを調理した。
パスタと言えども、フライパンで炒めて作る簡単パスタ。
フライパンにオリーブオイルを入れ、家で刻んできたベーコンとタマネギを炒め、

生麺をホグシながら炒める。

ほぐせたら水を加えて麺をふやかす。麺がふっくらしたら付属の粉末ソースをふり掛け、よくかき混ぜれば出来上がり!
簡単調理パスタの味はそれなりに美味い。でもふやかす水の量が少ないと味が濃すぎるので要注意。
それにしてもデビューしたフライパンはいい仕事をしてくれた。こびりつきは一切無い。マーブルコートの威力は凄い!
2人前のパスタでも余裕。しかも取っ手が折れてスタッキング出来て軽い!
エバニュー EVERNEWアルミフライパン#18マーブルはオススメだ。

12:10昼食を終えて歩き始める。
すぐに7合目の標識があった。
山腹道を緩やかに登っていくと尾根を乗り越す。12:27ここの尾根が県境稜線尾根だ。

尾根を乗り越して谷へ降っていくと「真の谷」。真の谷を詰めていけば鈴北岳へ行くが進路左斜面のツボ足トレースを辿って御池岳を目指す。ガイド本によるとここからのルートは「細い溝沿い」らしいが雪に覆われて分からない。トレースのルートは冬道だろう。トレースに乗って高度を上げていく。

どうやら御池岳(丸山)の北東斜面を登っているようだ。
ルートは御池岳山頂を避けて南へ向いて、最後は奥の平との鞍部近くに出た。

(西にはボタンブチがあり、その向こうに鈴鹿山系が並んでいる)

東にいなべ市と中里ダムが見下ろせる。

山の向こうには名古屋市が見える。
北東を向くと岐阜方面。

肉眼では御岳や中央アルプスが見えた。

養老山地~能郷白山


北に伊吹山

少し西に霊仙山その向こうの雪山は金糞岳だろうか?


御池岳山頂方面を振り返ると遅れていた長女と嫁さんが追いついてきた。

登りが続いてちょっとクタビレていたそうだが、雪が点在する草原の山頂を見て元気が戻ったらしい。

タイムキーパーの嫁さんと協議の結果、奥の平を回ってボタンブチを見物に行くことにした。

上の写真は、奥の平へ向かうルートだ。枯れた草原で所々に潅木とカレンフェルトが点在している。

奥の平(1241m)到着

奥の平南峰の向こうに藤原岳方面が見える。

風が冷たいのでソソクサとボタンブチへと向かう。
日差しがあるので風さえ遮れば暖かなのだが・・・

道中に一匹の鹿が居た。

オマエに敵うようなスピードで走れないから逃げなくていいよ!と言ったが逃げていった。
それにしても青い空だ!

13:25ボタンブチ到着。

「ブチ」とは、ボタン岩の淵(フチ)?縁(フチ)?

(上の写真はボタンブチから天狗鼻を見た状態)

カレンフェルトの岩塊ゴロゴロの向こうは切り立った崖になっている。
カルスト地形のこの山域にはカレンフェルト以外にもドリーネと呼ばれる窪地やそこに水がたまった池が点在しているらしいのだが、雪に覆われて分からない。

天狗鼻から北西を展望すれば琵琶湖や比良山地、西に比叡山まで見えている。

(下の写真は上の写真のさらに西方向)

ここからは西ボタンブチ経由で鈴北岳へ行くことも有りだが、保育園に居る長男を18時までに迎に行くのに時間が足りない。
嫁さんと協議の結果、今日は西ボタンブチをあきらめた。

何はともあれ当初の目標である鈴鹿最高峰の御池岳山頂(丸山)を目指す。
天狗鼻を越えた所に山頂からの小尾根があったのでそこを登る。

するとカレンフェルトの合間に黄色い何かがニョッキリ。

私はまだフクジュソウの現物を見たことがないので確信はないのだが、おそらくこれがフクジュソウの蕾ではなかろうか?
注意深く周囲を見てみるとアチコチに点在している。
傾斜が少し緩やかになった森に来た。ここにはコゲラが数羽確認できた。


13:46御池岳(丸山)1247mに到着。


真の谷に向かって歩いて行く・・・

が、適度に締まった雪のなだらかな斜面を降って行くのをトボトボ歩くのはかえって時間がかかるだけ。

スキーやソリがあればスイー!と行けるが、持っていないので足裏なんちゃってスキー・・・要は小走りに斜面を走り降りていく!これに長女も大喜び。
ガンガン走り降りて距離を稼ぐ。

真の谷に降りるとコケ類のフカフカ絨毯。
ここからは鈴北岳へ向かって緩やかに登って行く。

踏み跡を辿って行くが雪がマダマダ多い。

おかげで点在するハズの池も雪の溜まった窪地があるだけ。
少し急な斜面を登って行くと

鈴北岳山頂(1182m)に到着。

鈴ヶ岳がポッコリ頭をのぞかせているが今日は時間切れ。

鈴ヶ岳の向こうは琵琶湖に京都方面まで遠望?
嫁さんが長女に「あの向こうの山に登ってグルッとこう回ってきたんやで!」と教えているの図。

長女:「ふぅ~ん。そうなんや。それより雪の坂道を滑って遊んでええ?!」
・・・・あくまでも遊びたいのですわ(笑)

でも、18時までに保育園へ長男を迎えに行かねばならないので、すぐさま鞍掛峠へ下山開始。

鞍掛峠の向こう側には三国岳そして鳥帽子岳が見える。

下山道は雪がなければ階段状になっているような形跡があったが、雪の上を真っ直ぐ降りるとけっこう急な尾根筋だ。

足裏スキーを楽しむの図。

P1056で休憩していた3人のオジサマ&オバサマ達に挨拶したら「西ボタンブチ行きました?福寿草がいっぱい咲いていましたよ!」と教えてくれた。

とすると、駐車地の大量の車は鞍掛峠&鈴北岳&西ボタンブチのピストンがほとんどだったのかも。
私たちの歩いたルートでは、カタクリ峠までで2人のソロの登山者に追い抜かれ、県境稜線から真の谷へ下るときにご夫婦の登山者1組に出会っただけ。
花の時期に花を見ないコースを選んで良かった!(ちょっとおかしい?(汗)
雪のついた斜面をドンドン降って行くと標高850m付近の植林帯境界線で雪が消えた。

鉄塔をくぐればまもなく鞍掛地蔵さん到着。15:25

15:28ここが鞍掛峠なのだが、ここからの降りは歩きにくい。

ガレガレで石が積もった山腹道を降りていくのだが、これが非常に歩きにくい。
本日で一番の難所に思えた。
ドンドン下って行くとグレッジング橋が吹っ飛んでいたが、別に無くても困らない。
でも、落石は頻繁にあるし、足場は石ころ(塊)だらけ・・・御池岳はアプローチで苦労する山のようだ。
15:45駐車地に帰還。
16時帰路につく。
往路で時間がかかった国道306号線をヤメて東名阪道の桑名ICへ向かったのだがこの間の道中も車が多くて・・・(泣)
ま、なんとか18時の保育園のタイムリミットまでに伊賀まで戻ることが出来た。

コースタイム&コースマップは以下のとおり。
7:40伊賀大山田出発
9:15鞍掛トンネル駐車地9:35
9:52コグルミ谷登山口9:55
10:20タテ谷分岐
11:25カタクリ峠(6合目)
11:35昼食(7合目手前)12:10
12:27県境稜線尾根
13:17奥の平
13:25ボタンブチ
13:46御池岳(丸山)
14:20鈴北岳山頂
14:22下山開始
15:25鞍掛峠15:28
15:45鞍掛トンネル駐車地
16:00帰路につく
17:45伊賀大山田

山行時間:6時間10分(休憩+昼食含)
沿面距離:約10km


上のGPS軌跡だが、赤線はGPSログ。
出発して10:53まで(カタクリ峠下)GPSの電源を入れていないことに気づいた(大汗)
なので鞍掛トンネル出発~カタクリ峠下までのオレンジ色は実際のログでは無い。

標高差マップ

(出発~GPS電源ONまでの推測値)




総評:コグルミ谷~奥の平~ボタンブチ~御池岳山頂~鈴北岳~鞍掛峠の周回コースは、変化に飛んでいてかなり楽しめた。
シーズンを変えてまた登ってみたいルートだ。特に紅葉の時期はかなり期待できそうだ。
欲を言えば霧氷&樹氷を求めて登りたい所だが国道306号線が冬季閉鎖で通常の乗用車で近づくことが出来ないのが問題だ。

それにしても長女は見込み通りだった。文句や愚痴を言いながら登ったが、それなりに楽しんでいたようだ。
良かった良かった!
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| 04:30 PM | comments (0) | trackback (0) |

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