御在所岳(本谷)~国見岳(ヤシオ尾根~三岳寺跡)::つばや菓子舗五代目ブログ

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五代目の四方山不定期更新日記
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2011年のGW過ぎに鈴鹿はアカヤシオの表年!と色んなブログで伝えられた。
私も5月2日にヤシオ尾根を登った時にGW終わりごろから花が期待できそう!と予言していた。
そのアカヤシオが残っていれば!と今回は久々の御在所を絡めて、思い切った周回コースを歩いてみた。

ちなみに本日のルート設定は以下のとおり。

鈴鹿スカイライン料金所跡~本谷~御在所岳山頂~国見峠~国見岳~青岳~ヤシオ尾根~三岳寺跡~裏道~中道連絡道~中道~料金所跡
(御在所の山名は御在所山でも御在所岳でも良いのかな?)
歩いたのは2011年5月16日(月曜)でメンバーは嫁さんと私の二人。

いつもの如く、名阪国道~亀山IC~シャープ亀山~国道306号線~ミルクロードを走って湯山街道。
その道中・・・東名阪自動車道の集中工事を避けて道はいつもより交通量が多め。
ミルクロードに路線変更しようとするとなんだか渋滞?
どうやら産廃処理場の交差点で追突事故が発生。その事故処理を見て通る車が多くて渋滞になっていた。
久々の鈴鹿スカイラインへと進む。

2008年の集中豪雨によるスカイライン壊滅的大崩壊から3年目になったが供用再開は平成24年春ごろの予定らしい。

私達夫婦は2008年11月に御在所:中道ピストン
昨年2010年の7月に国見尾根&御在所裏道を使って国見岳を登っている。
なので、私たち夫婦は鈴鹿スカイラインからのアプローチはこれで二回目だ。

9時を回った鈴鹿スカイライン料金所跡の駐車地は、すでに25台以上の車があり、満車に近付いていたが、まだ数台駐車できそう。

登山靴を履いて登山口へ向う。

スカイラインを少し登ると橋があり、そこを右に入るとすぐ右手に中道登山口。
その登山口を通りすぎて川沿いを直進すると向かって左にある川を渡る橋がある。
この橋を渡ってさらに進むと「山の家」

・・・なんだか静まりかえっていて不気味な雰囲気。
山の家の右に見えている建物の脇の岩に「本谷↑」のペンキ。

この山域で見られる「青看板」すら見当たらない。この理由は、私は知らない。

でもここはハッキリ明記しておいたほうが良いと思う。
本谷ルートは、御在所のバリエーションルート。
バリエーションルートとは、岩登り的な要素を含んだ本格登山ルートと言えよう。

だから本谷は遭難する可能性を十分覚悟して登るルートで、行き当たりばったり的に登ったり、勘違いして迷いこんだりするルートではない。
今回登った私は出来ることなら雨の日や降りで使いたくない!

今回の我々の目標としては、昨年、師匠からうけた沢登りの手ほどき、そして冬のアイゼン&ピッケルを用いた登山などを経て今の自分たちがどのようにこの「本谷」ルートを楽しめるか?を試しにやってきた。

山の家に向かって右側が本谷ルート。
山の家に向かって左側に回りこむと一ノ谷新道(新一の谷)ルート。

山の家から10分足らずで広い沢に降り立つ。

川幅が広くデカイナメ滝がお出迎え。沢登りをしている雰囲気だが、赤丸の目印ペイントに導かれて登る限りは濡れることはない。

すぐに5m~8mほどのナメ滝が次々と現れ、

滝のすぐ傍をペイントに導かれながら小さく巻いて高度を稼ぐ。
登り始めではこの季節はチゴユリなんかが咲いている。


「ヨイショ!」この谷を登って行く時は、この掛け声は必須だ。

でも、このルート・・・平日でしかも時間が遅いからなのか?誰ひとりとして人と出会わない。

濃いピンクのイワカガミの群落があったりするので立ち止まって写真撮影。

登山口から約30分。
右に細いが高さのある滝が落ちていて・・・

正面の暗い所にドデカイ・チョックストーン

・・・いったいあの岩たちは何トンあるんだ?・・・が数個流れに挟まっている20m滝が!これが不動滝か!
この滝、いつの時代から大岩が谷を塞いでいるのか分からないが神憑り的なモノを感じずには居られない滝だ!

この滝・・・挑戦したい気持ちは今日は持ちあわせて居ないので滝の遙か手前から右岸を高巻きする。
巻く場所・・・と右岸を振り返ると、

水の染み出ている場所に剥き出しになっている木の根をよじ登るしかない!?

不動滝を巻いている途中で本日始めてのシロヤシオ

下を覗き込むと本日始めてのシャクナゲがあった(標高760mほど?)

岩の上にデカイ木が乗っている!

沢の近くを歩くと現在開店準備中のコアジサイ。


岩の上に大木が乗っている場所を通過すると傾斜角度がきつくなってくる。

ここからが正念場だ。


汗を拭って給水するのためザックを下ろすと

岩に「ダイモンジソウ」の葉っぱがいっぱいあった。10月にダイモンジソウの花見登山も良いかも?

やがて谷は二又に分かれる。

だが写真のように「右に進路をれ!」とペイントがある。

右の谷を登ろうとすると

ルートにタテヤマリンドウが一株咲いていた。


分岐を少し登るとさらに谷が分かれる。

右手の急傾斜の谷に立て看板があった。

「この先 線路点検道 御在所ロープウエイ(株)」
ルートとしては線路点検道ではないハズ。
でも解釈として「この先 線路点検道 御在所ロープウエイ(株)」は、鉄塔保守点検路のようにルートとして利用して良いのか?それとも立ち入ってはいけないのか?判断に苦しむのであった。

正規ルートは赤ペイントに導かれる。

左の谷を登ろうとすると、まず右岸に渡渉。
渡渉したら上に登れとペイントが言う。

でも乗り越える岩の高さがけっこうあるし、足をのせる場所が岩には無い!
万事休すか?と下を見ていると茶色い残置ハーケンが一つ。

これに足を乗せて上を探ると上にも残置ハーケンさらに上にリングも打ち込まれていた。
ハーケンを足がかりに岩を複合的に利用するとちゃんと登れた。
ここらへんから谷は狭くなりガレた岩がゴロゴロ密度が上がってくる。

このあと茶色岩をチョロチョロ流れる10m~15mの滝が谷の右手に現れた。

これが大黒滝だろうか?案内板などはこの谷には存在しない?

大黒岩らしき滝の左を直進しようとすると岩に矢印。

直進に登れと言うことだ。
そしてその下に・・・

負ばれ岩の下にも突っかえ棒があったが、こういうのは大好きかも?

おお!ロープウエイが見えてきた!

でも、ここからが気を抜くことの出来ないエリアなのだ!
まず岩の割れ目をナメ滝。

その右の笹道を登っていく。

これを越えると庇のようなジョーズ岩が立ちふさがる。

この岩の下を潜って先に出るのが一番安全なルートだがザックを下ろして身体をうまく通さないと岩の下の穴に入れない!
濡れるかも?と私は岩の下を潜るのを諦めて岩の右手を乗り越えることを選んだのだが、フィックスロープは当然のように無く、自力で手がかり足がかりを考えて慎重に岩登りをする。嫁さんも私と同じルートを登った。
今登っている谷を振り返って写真を撮ってみた。

エライ落差だ~!
さらに谷の岩登りをしていくとロープウエイと富士見台が少し近づいてきた。

でも、まだまだ岩を慎重に乗り越えなければならないのだ。

御在所ロープウエイのシンボルと言われている白鉄塔が下に見下ろせる場所に出た。

富士見台の下にやってきた。

人の声が上から聞こえ出す。

おお!山頂駅があんな所に!もう少しや!

その手前に2箇所も線路点検道の案内板があったが、入っていいのか?立ち入り禁止なのか・・・



谷を最後まで詰めようと登っていたのだが笹に埋もれた谷の左手(右岸)にフィックスされたトラロープがブラブラ。
これを登れ!という事だろうと素直に感じて登ってみた。

登りつめるとこんな看板が!

一ノ谷新道(中級者以上)
大黒岩と御在所山頂への分岐出合だ!
それにしても自分たちが出てきた本谷に「上級者以上:Climber Only」と書かれているのを見て「!?」と驚いた。
いったい何を持って中級・上級と言うのだろう?

で、大黒岩は一ノ谷新道を登るときのお楽しみにしておいて、今日は山頂方面を目指す。
今まで本谷を歩いていた事を思えば高速道路を歩いているように快適だ。

だが、直進道が「通行禁止」になっていて左に少し下って一ノ谷新道・・・となっていた。

案内板に従い下に降りたら山頂方向に間違いなく進んでいた。

最後に少し登るとロープウエイ山上公園駅の南西にあるアゼリアの展望台の横に飛び出た。

売店の前のベンチに陣取って少し早めの昼食にした。
いつものようにオニギリを食べて、うどんをつくり、ビールをゴクゴク!美味い!
しかし、御在所山山頂は凄い場所だ。
水道も水洗トイレもあるし、自動販売機でジュースも買える!500mlペットボトルは200円だけど!
レストランもあるんだからねぇ。
でも、なんたって人がいっぱいウロウロしている。平日なのに(汗)
山ガや山ニィちゃんもいっぱい居てる。みんな派手なレギンス(タイツね)に、ピチっとしたシャツを着て頭にハット・・・ザックも舶来の高い最新モデル。廃盤ザックをオークションで数千円で買って頭に手ぬぐいを巻いている私とはエライ違いだ。

昼食を終えて御在所山の山頂へ向かった。

2006年11月に閉館して放置されているらしい日本カモシカセンターの横を通る。


芭蕉池にミズバショウが咲いていた。

ここのミズバショウは、そもそも自生していたのではなく、1968年(私の生まれた年)に岐阜県郡上市の「ひるがの高原」から寄贈されたミズバショウが発端らしい。今こんなことをすれば外来種の持ち込み?
今年は4月25日の中日新聞の朝刊にここのミズバショウが開花したと書いてあったから、三週間も咲いている事になる。花期が長いですなぁ。

ロープウエイ山上公園駅から山頂へ向かうリフトを潜ってスキー場の芝斜面を登っていく。これがけっこう足に応える。

ここの芝斜面にはタテヤマリンドウがいっぱい咲いている。

御在所岳山頂に到着。と言っても最高地点(1212m)ではなく三角点のある山頂だ。

あれ?ここの三角点の標高は?1209.37mじゃなかったっけ?

この日は黄砂が少し残っていたようで遠望はイマイチ。でも御嶽大権現方面はまだアカヤシオで山がピンクになっている。

武平峠の向こうに鎌ヶ岳を望む。

本当なら冬に見ていたシャクナゲの蕾を期待して鎌尾根を縦走しようと思っていたのだが、まだ鎌尾根のシャクナゲは早い?と思って本谷&アカヤシオ見物ルートにしたのだ。

で、ここからは国見岳へと向かう・・・のだが、地図上では県境に存在しているハズの破線=徒歩道の入り口が無いのだ。
GPSにデータも入れて来たのだが、地図上のルートが見当たらない。ここは裏道へ降りるルートで国見峠から・・・と思って歩いていたのだが、嫁さんが「絶対にオカシイ!自分たちが見落としただけだ!」とブツブツ言っている。
納得行かないのなら戻って確認してみよう!と、せっかく降りたスキー場の芝斜面をまた登る。

地図上では最高標高点の1212mから北東に緩やかにカーブを描きながら国見峠の西に出るルートが存在している。
1212m地点の岩のある場所まで北面を注意深く見て回ったがヤブがあるだけで入り込める場所は見当たらない。

アカヤシオが残る最高点北西尾根から降りてもいいのだが・・・協議の結果、裏道ルートの国見峠経由で国見岳へ向かうことにした。(約30分山頂界隈をウロウロしていた)


御在所から国見峠へは花崗岩の風化したザレた堀割道を降る。

アカヤシオがまだ咲いていて華やかだ。

国見峠に降り立った。

ここから休憩なしで国見岳へ登る。
その途中の笹藪からラジオを聞きながら飛び出してきた女性が一名。
何か良い山菜でも?と聞いてみると笹のタケノコを見せてくれて、湯掻いて皮を剥きながらマヨネーズや味噌を付けて食べると美味しいと教えて貰った。
当然、我々夫婦はここから下山するまでタケノコ探し。モチロンその夜の晩酌の友となった。

それにしても・・・この女性。去年の秋に岳峠の上にある笹藪ですれ違った女性じゃないのかなぁ・・・

堀割道を登って花崗岩ザレ場を登ると国見岳の南峰だ。

登ってきた方向を振り返ると藤内壁やスキー場下の斜面もピンクのアカヤシオが咲きまくっている。

尾根に乗って快調に歩く。折角なので石門へ。

石門の上に乗って辺りを見渡す

がアカヤシオは散り始めている。


石門からすぐの国見岳の山頂。

上の写真の案内板の横からある踏み跡を辿って潅木を進む。
ここの岩の上から青岳やヤシオ尾根が見物できるのだ。

まだ少しアカヤシオが残っているが最盛期はすでに過ぎている。


青岳へ向かっていると石の上に茶色い枝?と思ったがかなり不自然。
おお、頭にV字マークでツブラな瞳!この蛇はジムグリだ。


毒のない蛇だが機嫌を損ねて絡まれたくないのでストックでツンツンして「どいて」いただこうとしたが、かえって怒らせてしまった。尾っぽを激しく震わせ威嚇しながら笹藪に入って行かれた。

青岳へ降りる手前の岩場に出た。
振り返るとアカヤシオが咲いているが、

ここから下は花が落ちてアカヤシオのシーズンが終わっている。


青岳を経てヤシオ尾根に入る。

ヤシオ尾根に入るとすぐ左に「きのこ岩」。

きのこ岩から朝明方面の展望は?アカヤシオは一切無し。
でも先日の5月2日は枯れ木の森だったが今では新緑の森になっている。
http://blogn.tsubaya.com/index.php?e=117


先日ヒキガエルたちの産卵していたヌタ場に着いた。

ヌタ場の水は干上がってしまっている。卵はどうなったのだろう・・・
ヤシオ尾根は只今シロヤシオが準備中のようで、チラホラ咲いている程度。


P1081の北に看板なしで赤テープがあり一瞬そちらに進んでしまった。
帰宅後に調べるとどうやらブナ清水へ降りるルートらしい。

腰越峠・ハライドと三岳寺跡・藤内小屋分岐の標識があった。

三岳寺跡藤内小屋方面は右下方向へ降りていく。
尾根を下って行くと下に藤内小屋の屋根が見えてくる。

標高780mあたりからシャクナゲやイワカガミが咲いていた。


少し降りると腰越峠への分岐看板。

尾根道を快調に降りていく。



岩が転がりまくっている裏道よりも歩きやすいかも?
尾根を下りきったコルに三岳寺跡の案内板があった。

ここからは植林帯の階段道がしばらく続く。

三岳寺跡には割れた石造りの手洗場の水盤が残されている。

植林帯を抜けると案内板があって

ゴーロの沢を越えて河原沿いの森の中を歩いて藤内小屋へ向かう。

10分ほどで国見尾根登山口の奥に出てきた。

上の看板のすぐ傍に下の看板がある。

去年に登った国見尾根登山口だ。

板作りの橋で川を渡ると藤内小屋だ。

藤内小屋の前で給水をして裏道を降り始める。
5分ほどで進路右手に中道連絡道の標識があった。

谷沿いを登っていく・・・下山ルートの最後に登るのはけっこうシンドイ。
裏道分岐から15分で三叉路に出た。

案内板がある。
嫁さんに意見を求めたらスカイライン方面で良いのでは?と言うので嫁さんを信じて降りてみた。
が!いくら降りても中道方面に戻ること無く蒼滝方向へ進んで降りていく。
200m以上降りた所でGPSで一確認して引き返す決心をした。

案内板があった場所まで引き返してから中道方向へ進む。
5分ほどで中道に出た。

場所は登山口からザレた堀割道を登り切った場所でロープウエイの白鉄塔が見える所だ。

ここから掘割のザレた道を降っていくのだが3年前に登ったときに比べてエゲツナイくらいに道が荒れて掘れてしまっている。
裏道・中道の出合から10分で中道登山口に出た。

中身が濃くって長い長い山行が終わった。

あ~面白かった!次にこのルートを登る時は紅葉シーズンかな?


距離:12.4km
所要時間:6:50(昼食&迷走あり)

9:15旧料金所跡
9:20本谷登山口(山の家横)
9:48不動滝
10:12谷分岐(右へ)
10:21線路点検路(通過:左へ)
10:26大黒滝
10:45ジョーズ岩
11:12線路点検道(通過)
11:13線路点検道(通過)
11:14左に登る
11:18一ノ谷新道出合
11:38サイゼリア
(ベンチにて昼食)12:00
12:12御在所岳三角点(1211.95m)12:15
~12:15(迷走27分間)12:42~
12:32御在所岳望湖台(1212m)
13:01国見峠
13:17石門
13:25国見岳(1165.7m)
13:46青岳
13:49きのこ岩
14:09三岳寺跡分岐
14:32腰越峠分岐
14:42三岳寺跡(鐘撞堂跡)
14:45岳不動尊分岐
14:54国見尾根登山口(通過)
14:56藤内小屋
15:07中道連絡道分岐(裏道)
15:21中道・スカイライン分岐
~15:21(迷走21分間)15:42~
15:49中道出合
16:03中道登山口
16:05駐車地
| 山登り::鈴鹿山脈 |
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