2011,10,05, Wednesday/五代目
どうしてもリベンジしなければならないらしい。※
実は今回の沢登:大平谷本流は6月末に遡上しているのだ、ただし途中まで。
しかし!暑い盛りだったために、水の多い谷を選んで登ってしまったのが運の尽き、本命の本流を外して別の谷を登ってしまったのだ。
今回は万全を尽くして大平谷本流を上り詰めるのだ!
なお、今回はムンターヒッチによる救難救助法(プルアップ・プルダウン)講習会も実地で行われた。
いつもの駐車場を出発なんだけど
え?今日は車で林道を水源付近まで登る?そいで、下山後に車を別の車で取りにくるのね。了解。
師匠の計らいで以前の林道歩きの30分を10分足らずに短縮。楽チンです。
浄水場付近に車を止めてレッツゴー。
今日は晴れの予報だったが、高見山上空だけ雲が拡がっている。
すっかり秋風が吹いて日陰で立ち止まっていると寒いくらいだ。
まずは植林帯をテクテク。途中で川を渡渉して対岸に渡って20分仕事道をテクテク歩くと
第一の滝(F1)に到着。
少しだけ休憩の後巻き道というか仕事道をどんどん歩く。
今日の気温は10℃前後なので水に濡れたくない!先頭を歩く暑がりな師匠も水に入らず左岸の仕事道を行く。
仕事道を歩いて行くと右前方からガレたルンゼの沢が入り込んでくる。
これが前回行きそびれた本流だ。
ガレ場を登っていくと沢に入ることになってきたのだが、
少しでも水の多いところは、さっさと巻いて歩くのでフェルトソールが濡れる程度。
ホイホイ飛び石を行くと左前方に第二の滝(F2)が見えてきた。
この滝は角度がキツイので左岸(右)から巻いた。
歩き始めて2時間20分ゴルジュ帯に突入。
ナメっぽい小さな流れがS字カーブのゴルジュから流れてくる。
ゴルジュを詰めていくと「なんじゃこりゃ!?」逆断層のスラブを前方右の岩の陰から水が流れてくる。
なんだか滑りやすそうでメンドイなぁと思ったが落ち葉が落ちていなければ意外とフリクションがある。
でも、屈曲先が苔がヌメって足の置き場に困る。滑ってしまうとツルツルどこまでも落ちていきそう。
「よっしゃ、フィックスロープ張るわ。」と、師匠。
ハーケンを取り出して登り口にまず一本突き刺した。
途中、緑の苔がついている岩付近でランニングビレイのハーケンを数カ所に打ち込むが上手く固定できず。
やむを得ずランニングビレイ無しで対岸の立ち木にザイルを固定して師匠の工作終了。
(滝の中断でスタンバイしている仲間たち。落石注意!)
始発のザイルに私、終点で師匠が待機してプルージックで登っているクライマーの滑落に備えた。
フィックスロープで右岸から左岸へトラバース気味に登ったあと、沢ルートとしては最後の3m滝が残っていた。でもこの滝は必ず濡れることと時間の関係上、勝負せずに巻くことになった。
この巻きが意外と大変。トラバース後の場所は垂直に近い脆い岩場。かろうじて見える獣道をたどってさらに右へ右へトラバース。そこから3mほどよじ登って今度は滝の落口に向かって左へ左へとモンキークライムでトラバース。このトラバース大会も師匠とM氏の尽力にてフィックスロープの設置。
そして足がかりのない降り場所での工作をしていただいた。
滝上の沢に降り立ったら恒例の「釜揚げうどん大会」
今回は焚き火をせずに2つのガスコンロで「熱々うどん」を食べることが出来た。
食後にはメンバーのK.I.さんお手製ドリップコーヒーをいただくことが出来、大満足。
ここで本日の技術講習会。
ムンターヒッチ(イタリアンヒッチ/半マスト結び)による救難救助法(プルアップ、プルダウン)
・まず立ち木に支点を設けてカラビナを一つ(右ゲートオープン)。
・救助対象をザイルに固定できたら、そのザイルの末端を先程のカラビナに通す。
・そのザイルでムンターヒッチを作ってプルアップ・プルダウン(ゲートオープンによって結び方が反転する)
・さらに救助対象者の位置を固定するための固定法
元山岳部の者以外の参加者がそれぞれ数回ずつ実地練習しロープワークを習得した。
家に帰って反復練習しないと!
講習会を終えて次第に角度が立ってくるルンゼを詰めていく。
ヘンテコな2段滝
直登・・・できそうなんだけど、師匠曰くメンバー全員の状況判断と現場の岩の脆さを考えればフィックスロープをプルージックで登るべし!
今回はM氏がトップでロープを引っ張って脆い岩壁を登って工作。
左岸の壁を登って行き、その上部にある木を中間支点として回りこんで90度左にトラバースするルートになった。
ただ、この木を回りこむ事で中間支点にしようとしたことがヤヤコシイことになってしまった。
木の下部分に支点があれば問題なかったのだがロープを最終地点まで引っ張っていくと、最終地点のほうが中間支点よりも高くなった。すると中間支点の位置も上にずれ上がってしまった。こうなるとプルージックしているロープが短いと上から吊上げられている状態となってしまう。さらに木を回りこむ時にどうしてもプルージックコードもしくはメインザイルを跨ぐことになってしまうので散歩中に足が絡まってケンケンしている飼い犬のような状態になってしまうのだ。
一人目に登った嫁さんが上記のような事態になってしまったので、嫁さんが持っていたスリングとカラビナでその木に中間支点を工作することになった。
私も登ったが、脆い岩壁にジュルジュルの泥が載っているだけの場所で大変だった。
そのあとは凝灰岩のルンゼを詰めていくのだが、
あちらこちらにダイモンジソウが咲いていた。
秋のダイモンジソウは谷ルートでの楽しみの一つ。良い時期に登れた!
流れが殆んど無い緑の苔で覆われた4mほどの滝が前方を遮る。
師匠がトップで登ってフィックスロープを工作。
通過してすぐに、もういっちょ屈曲フィックスロープ工作してもらった。
ここもプルージック&ゴボウ抜きで通過。向かって右手の岩の下をクリアするときは高度感があった。
あとは水のないガレたルンゼを詰めていくだけだが、
支流の合流がある場合はすべて向かって右手を選択して登っていく。
ルンゼの最後はガレガレになるということで、適当に右手の尾根に乗っかる。
でも高見山。楽に稜線に出してくれない。
おもいっきり傾斜角のある尾根筋は細い木がまばらに生えているだけで数本に一本は腐った木だ。
そいつを掴んで体重をかけてしまうとモンドリうって奈落の底に落ちて行くことになる。
アキレス腱から悲鳴が聞こえてきているが容赦なく稜線目指して一気に登っていく。
登り切った場所は舟戸川崩れ(舟戸崩壊地)のすぐ東だった。
げげ!山頂にも届いていないのに!ここで16時?もう夕日に近いやん!
ここで沢装備から陸路用の靴に履きかえた。
夕日の斜光で眺める山々の景色は乙なものやなぁ~
いやいや、すぐにつるべ落としで日没でっせ!
それよりも私たち夫婦は16:30に下山していないと保育園に居る子どもの迎えが・・・
ムリ!嫁さんが保育園と長女が厄介になっている親戚に電話連絡する。
さぁ!とっとと下山や!いや、違う!山頂に行かねば帰れない!
15分ほどで山頂に到着。
でも、この15分は殆んど登りばかり!
展望台に登って給水休憩。
北東には40km先の青山高原の風力発電施設や鈴鹿の山まで見える。
え?南西に大きな川のようなものと光る水平線?
ひょっとして紀ノ川と和歌浦?
どうやら90km先が見えている。
すげー!って言ってる場合じゃない!
19時までに保育園へ行かねば!下山!
通常、2時間近くかかる一般登山道の平野道。
この時は小走りノンストップで1時間15分で降りた。
長かった!
高見山から帰還した駐車場。
(暗くてノーフラッシュだとブレブレ)
着替えもしないで我慢していたトイレにだけ行って家路についた。
お疲れ様でした!
(結局、伊賀に戻ったのは19:10。保育園の門限に間に合わなかった!始末書だ!(^^;)
9:25駐車場
9:35浄水場9:43
10:03 F1右岸を巻く
10:16本流(右俣)分岐
10:35 F2(巻き)
11:09 F3(Fixロープ)12:10
12:10巻き&トラバース
12:40昼食13:35
13:35ロープワーク教室14:05
14:24滝巻き(Fixロープ)14:55
14:57左又・右俣分岐(右俣)
15:00滝直登(Fixロープ)15:15
15:20滝巻き(Fixロープ)15:45
15:50左岸尾根
16:08舟戸崩壊地16:25
16:35山頂16:40
17:53駐車場18:00
※おそらく・・・日帰りという条件付きで、暑い尾根登りよりも涼しく!=沢登りたい!でも!秋風で涼しくなっているなら極力濡れないような沢登り!と、いう両面性を考えると高見山大平谷本流をチョイスせざるを得なかったのだろう。
コメント
やっぱり怒られる時間になりましたか(><)
一抹の責任を感じますが、怒られるのは私じゃないので少し気が楽(^^;
一抹の責任を感じますが、怒られるのは私じゃないので少し気が楽(^^;
| 伊賀天幕番 | EMAIL | URL |
2011/10/06 11:34 AM | 5/WA6KqE |
保留中コメント:0件
いや、実際は親戚の嫁さんにお願いして迎えに行ってもらって門限(ただし有償)を守れたのですが、親戚の嫁さんに怒られました。
「お・そ・す・ぎ・ぃ・~」と。
「お・そ・す・ぎ・ぃ・~」と。
| 五代目 | EMAIL | URL |
2011/10/06 09:03 PM | RkWOqosk |
保留中コメント:0件
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