カクレグラ(水谷岳)届かず・・・撤退::つばや菓子舗五代目ブログ

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五代目の四方山不定期更新日記
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2/14のバレンタイン豪雪の3日後に永源寺ダムに近い、水呑岳そして水谷岳(別名カクレグラ)を目指したのだが、奮闘むなしく撤退・・・・

本当はフジキリ谷から雨乞岳に行こうとしたのだが・・・

伊賀から滋賀県東近江市甲津畑町の集落までの道中、幹線道路は雪が無く順調。

甲津畑町に入った地点から道路脇に除雪時の残雪。
ちなみにこの日の残雪は昨夜からの冷え込みで、残雪ながら凶器のように固まって硬い。
伊賀の野池も凍結していたほど。

フジキリ谷へ向かう道。
湖東植物園の横を通り越した先から路面に圧雪と雪解け水で道路凍結。
でも、除雪されているので、なんとか我がセレナ2WD+スタッドレスが行く。

しかし、グリーンランドの先が通行止めのバリケード&除雪終了?
その場所に乗用車タイプの4WD車が二台=メンバー達の車がいた。

バリケードを見ると半分動かされていて轍は先に進んでいるようだ。
でも、私達の車は三台とも低床車なので、この先の轍しだいで車の底がカチコチの雪に当たる可能性がある。

ここ(グリーンランド)から登山ポストのある残り1kmを歩くか?
と車を止められる場所を考えてみたが、3台の車を駐車するには路肩の凍った雪が邪魔。
ここからスタートするにはNGだ。
グリーンランドに下っていく道も氷結していてヤバイ。

こういうこともあろうかと昨日考えておいた第二案の山=佐目集落側からカクレグラを目指すことにプラン変更。

永源寺ダムの湖畔の滋賀県東近江市佐目町に移動することにした。

若宮八幡神社の駐車場に車を・・・アカン、坂道が積雪&凍結してる!(*_*;


墓地へ降りていく場所・・・アカン、通り過ぎたワカラン(*_*)
仕方ない、佐目子谷川の河口駐車場に行こう!

確か佐目子谷川の橋の架け替え工事をしている場所の手前を右に入れば林道でそこが登山や渓流釣りの駐車場・・・

アカン!除雪した時の雪が林道の入り口に積もってる!
低床車は入れない!!(・_・;)ウソ・・・

工事車両の回転場所になっている空き地にガードマン一人。
ガードマンにお願いして空き地にメンバーの車を一時停車させてもらった。
雪かき用のスコップ2丁をUHさんが所持。
私も山用のスコップ1丁を出して、皆で林道の入り口に車が入れるように人力で除雪作業開始。
数分で除雪が出来て林道の脇に車を駐めることが出来た。

9:43登山準備が出来たので林道を奥に進むと登山届BOXと電力会社の高圧鉄塔保守道の看板発見。

高圧鉄塔保守道の看板の数字を確認して入山。

植林帯を佐目子谷川の方向に進めば保守道なんだろうなぁと思いながら、あえてそちらへ行かずに目の前の植林帯を直接登ることにした。
5cm~10cmほどの深さで着雪。
鉄塔まで標高差160mあまり。
ただ、意外にも気温が高いようで雪が緩み始めていた。
少し急斜面をまっすぐ登ろうとするとズルッ!とスリップ。
雪がめくれて無くなる。
仕方なくジグザグに登った。

息切れしてきて喘ぎだした頃に植林を突き抜け伐採後に生えたであろう疎林を登る。
するとL167鉄塔が現れた。

すでに汗だく。
ここで衣類の調整をして先に進む。

疎林の雪はクルブシ程度。
順調に登っていくが、次第にヒザ下まで雪にうもる。

登り始めて約1時間でR167鉄塔に到着。

↑振り返ると正面左手に先日登った日本コバ。
↓やや右を見ると三角点のある黒尾山948.7m

さぁ!頑張って先に進もう!と歩き始めたが、ツボ足ではサクサク歩けなくなった。ほなワカン装着しよう!

私達はスノーシューを持っている人が数少ない。
岩場混じりの急斜面でもワカンならOK!?
ワカン装着場所から少し尾根を登ったら西へ山腹をトラバース。

その先は炭焼き窯跡らしき窪みから谷あいを登っていくのだが、雪の吹き溜まりがボチボチ出てくるとたまに腿まで埋まる。
早く尾根に脱出しよう!と尾根に向かう。

P740に抜け出る。
汗だくだが稜線上は風が出てきて冷たい。

ほとんど水平移動で水呑岳へ向かう。

水呑岳はピークポイントの計測点でも無い無名ピーク・・・というかコブのような場所。
標高770mほど。

このピーク植林と二次林少し。
銚子ヶ口方面がかろうじて見えるが展望良好ではない。
しかも標高800m以上がガスガスで何も見えない。
でもここなら風よけになっていいかも?と本日の昼食場所に。
各自カップ麺など30分ほど昼食終了で出発。

スケジュール的に14時まで水谷岳=カクレグラを目指す。
その道中の状況によって下山ルートを考えるという方針とした。

出発。
この時、私も油断していた。
目の前に明瞭なルートとリボンがあった。
先頭集団がその方向に迷いなく歩いて行くのをノーチェック。
下っても下っても登り返しがない?
アカン!今下っているのは水呑岳から北西に若宮八幡神社方面に下っていく尾根や!
転進!昼食場所まで引きかえす!
そしてコンパスで確認。南下!

よく見れば南下していく下り斜面がある。
おいおい、矢鱈に雪が深いぞ(^_^;)
腿から股まで一気に沈む。
本格的なラッセル開始や!と、尾根に取り付く。
ず~~~っと一本調子で植林の横を登っていく

交代でラッセル。
股下の湿雪なのでラッセル日和。
短時間で交代をドンドンする。
先頭から3人目以降は楽チンでユックリ登ることができる。
衣類の調整で止まってもすぐに追い付くことができる。

標高790mを越えるとガスの中に入った。

気温の乱高下で雪面から蒸発したガスが停滞しているようだ。
雪雲に覆われているようでは無さそう。

ラッセルを交代しながらどんどん登ると標高900mを越えて水谷岳(カクレグラの北尾根主稜線に乗る。

雪が少し締まってきて固く感じるようになった。
この時点で13:45。

この雪質で地図通り緩斜面続きなら水谷岳=カクレグラまで届く!楽勝や!

14時撤退と言ったけど来た道を帰るということにして14:30まで進もう!
最近ついに初孫誕生のISMさんが視界から消えた!!
・・・と、思ったら馬酔木の上に積もった雪を踏み抜いた模様(^_^;)

引っ張りだしてもらって無事脱出(^_^;)

標高940m。やっと自然林の多い尾根にやってきた。
霧氷の赤ちゃんが出てきた。

白いサンゴ?私には白いカリントウに見えますが?
できたてホヤホヤのエビの尻尾が出てきて気分上々!

ガスの中で霧氷が成長しているんだなあ

氷の宮殿っぽくなってきた!

例えホワイトアウトしてもGPSロガー専用機とスマホのGPSロガーでダブルでトレースを記録しているから、

いざという時はその軌跡を辿って何としてでも戻りますとも!

さぁ!もう最後の小ピーク。
そこから下って標高40mほど登り返せば水谷岳山頂だ!
余裕や!とラッセルの当番のタイミングで最後尾にいて霧氷の写真を撮っていたのが悪かった・・・・

え?何なに?先頭集団が混乱して騒いでいる?

アカンやん!行き詰まってルートあらへんやん!
ほんまや、地図上は南に下れば水谷山山頂のハズなのに降りていく尾根なんて無いやん!
もうガスで見えないんやからエエやん。帰ろうや。
なにも見えへん所を無理に行っても時間かかるだけ。
引き返そうや。
え?ちょっと待って!現在地を見れば納得できるん?
ちょっと!スマホで現在地見せるから!
ほら!今ここにおるねん。
ちょうどこの三角形のピークの東端の展望台みたいなところに居るねん。
少し戻ったところから南に10mから20m下ればすぐに登り返して350mあまり進めば山頂があるねん!
ええー?そんなの見えへんやん。(ガスってるし)
もうそんな下って登り返して山頂って、ピストンするんやろ?
向こうへ行かなあかんのやったら意味あるけど、同じ所を帰ってくるっていうことは、帰りにここへ登ってこなあかんの?シンドイやん。

ええええ?!
地形図的にどう見ても帰りに登り返すのたった20m以下やん(*_*;
(実際には10mほどだった)
雪質も締まってきてて今までよりも歩きやすくなっているやん!

ちょっと待ってて!
鞍部がすぐ下にあるか見てくるから!
と、IS君と一緒にテープの印がいっぱいついている尾根を偵察に南に下る。

やっぱり10mほど下ったら鞍部があってすぐに登り返す。
もうすぐそこに山頂がある。
地形図では山頂までは緩い傾斜。
この積雪でも最悪往復30分以下だろう。

も~~!はよう帰ろうや!
ええかげんにして戻ってきなさいよー!
きこえてないんかー!
もどっておいでー!

と留守番メンバー達が私達偵察隊が無駄なことをしているかのように叫んでいる。

・・・って偵察しても問答無用で撤退かいな?(・・;)
アカン・・・二人?いや三人が帰還することを前提に叫んでる。
残る二人はドン引き状態か?
一人だけ反対しているなら説得しようと思っていたが、こらアカンわ。
私という若造では太刀打ちできないわ。
私はルート企画者であってリーダーでは無いことが良くわかった。

IS君「説得して行こうや。」
私「ごめん。無理っぽい。また雪の無い時に阿ノ瀬山まで回ろう。」

私達が鞍部から登り返してハーハー言ってると「さぁ下山しよ!来た道戻ればええんやな?」

天候が悪くなっていたり、この地点で15:30を超えているのであれば慌てる気持ちも理解できるが・・・・
曇っているだけで風も強くなく下界は晴れているようん感じだ。


帰路はトレースのあったルートに戻る。
シリセードで下れるか?と考えたが、どうも雪の量が中途半端すぎる。
登山道は整備していて邪魔な木を切っていたりする。
その切り株がワカンに引っかかって時たま「つんのめる」。
この切り株に尻が引っかかれば無残な怪我をすることになる!
だからここでのシリセードは封印しておいた。

最終ピークの撤退ポイントから水呑岳まで下山時間は30分あまり。

登りが100分余りだったので実に登りの約1/3で戻ってきた。
ラッセル登りがいかに長く感じても圧雪済みの下山路であれば、こんなものだ。
なのになぜ焦って早く戻る必要があったのだろう?

ここからの下山は雪の量が少ないのでワカンは不要だなぁとUHさんとワカンを外す。
ワカンがあると抵抗があったが、ツボ足ならガンガン、ノートレースの深雪に入っていける。それに標高が低くなると気温も上がり雪解けが進んで雪が緩い。

R167の手前、山腹のトラバースを終えた場所で残りのメンバーがワカンを外す。
この場所は登りでワカンを装着した場所だ。

ここから下は、かなり雪が腐っている。
このまま下の鉄塔を越えて朝登った直当ルートを下れば、ドロドロで尻もちをつきまくらなけらばならないだろう。

L167手前、東向き斜面を眺めてみると黄色い送電線鉄塔保守道の案内札が樹間に連続して見える。
L168方面に下るルートがあるんだろう。
UHさんに地形図を指し示し尾根の東面の植林帯に残る雪面を下ることを提案。
大丈夫そうだと同意を得てズンズン雪面を下る。

雪は緩んでいるが着雪量もマズマズ
標高差-140mあまりの急斜面を直滑降で安定して降りることが出来た。

やがて緩い斜面に出たと思ったらすぐに鉄塔保守道の看板と明瞭な保守連絡道が現れた。
その下には佐目子谷川に沿って存在している林道が見えていた。
今回は下山路は激下りの木に掴まって!というのを回避できた。
良かったよかった!
と、下山ルートに自己満足しながら連絡道を歩けば、すぐ朝に取り付いた登山口が現れた。

ヨシヨシ!と、コンクリートの階段をトントントンと下りたその瞬間!
体重00kgの巨体が宙を舞った!
じゃなく!
すっ転んだ!!(=o=)
ヤバイ!と身体を右へヒネって受け身をとろうとしたが間に合わず!
デッデーン!!
ウッッ!!
右大殿筋強打&右肘強打!腰も少し痛みが・・・(T_T)
痛みが酷いけれど後続が同じ場所で滑ると可哀想なので最後の一人が通過するまで階段の下で「その階段危ないよ」と教える。
16:11駐車地に帰還。

雨も雪も降られずに無事(?)帰還。
若干1名、尻が痛い。

帰宅後に痛む肘を見てみると肘に2cmほどの裂傷。
尻には意外と小さな青タン(^^ゞ


2014年2月17日
グループ山行
ラッセル
ピストン
距離:5.251km
沿面:5.603km
所要時間:6時間33分
(うち昼食時間32分)
累積標高+-823m
最低標高点:276m(駐車地)
最高標高点:960m(カクレグラ山頂990.3mの北東354mのピーク)


(↑赤実線が歩行ルート。点線や紫実線は未踏破部分)

7:30伊賀自宅
7:45JR某駅7:50
8:45グリーンランド分岐9:10


9:30佐目子谷川駐車地9:43
9:46登山口
10:10 L167鉄塔10:18
10:41 R167鉄塔10:48
10:50標高600mワカン装着11:00
11:30 P740 11:35
11:52水呑岳770m(昼食)12:25
西尾根へ約10分間迷走
14:06カクレグラ山頂990.3mの北東354mの標高960mピーク14:23
14:57水呑岳15:06
15:15 P740
15:27ワカン取外し15:37
15:39 R167鉄塔
15:50 L167鉄塔15:55
16:01巡視路出合16:05
16:08登山口16:10
16:11駐車地

17:18JR某駅にメンバーを送り届け自宅に帰還。

無雪期CT
登山口→水呑岳90分
水呑岳→カクレグラ45分

今回の登りCT
登山口→水呑岳126分(無雪期の約1.4倍)
水呑岳→最終ピーク101分(無雪期の約2.5倍?)

今回の下りCT
最終ピーク→水呑岳34分
水呑岳→登山口64分(登りの約1/2)

今回の撤退。
私個人的に全くもって納得できない結果となってしまった。
あと距離にして350mあまり。
標高差50mほどのチンタラ登り。
雪質良しで腿程度の雪・・・30分以内で山頂を踏んで帰れたはず。

グループ登山であれど、撤退決断という迷いが生じた時の最終判断者が誰なのか?
それを決めておかないとイケないと痛感した山行となってしまった。

いちおうルート企画者である私が最終判断者だと思っていたのに私以外の人が最終決断者なようで・・・・
それとも強気に押さなかった私が悪いの?(*_*;

もう、ルート企画もタイムスケジュールもすべてその人達にお任せしてしまおうかなぁ?
去ること1年前。。。私の不用意な発言と不用意な企画が原因で→レアでスペシャルな山行企画をされていた方が隠居されてしまった・・・その方も皆が飽きずに満足してもらえるであろう!と頭を捻って毎度毎度、山行企画をしていながら、慢性的に参加者から不平不満をブツケられ続けて、気が滅入ってしまわれたのだろうか・・・と、孤独な彼の気持ちが、ちょっぴりわかったような気がした。
| 山登り::鈴鹿山脈 |
| 10:26 PM | comments (2) | trackback (0) |

コメント

山行リーダーはそれだけ難しいということですね。
いろいろ気を使いながら、何かあったら真っ先に責任を問われますし。
仲間がいなければ成し得ないこともあるでしょうけど、単独は気楽ですから。

沢山のことを学べて、結果的には良い山行だったのではないでしょうか?
| 落第忍者 | EMAIL | URL | 2014/02/19 06:37 AM | hBDVxIdE | 保留中コメント:0件

勉強になりましたとも!!

端的に言えば「遠慮した者が損した。」
そんな感じかな?(^_^;)
| 五代目 | EMAIL | URL | 2014/02/19 05:01 PM | RkWOqosk | 保留中コメント:0件



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