仙ヶ岳をタカノス尾根から::つばや菓子舗五代目ブログ

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五代目の四方山不定期更新日記
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平成11年7月に日本の棚田百選に認定された亀山市安坂山町坂本から仙鶏尾根へ登り、仙ヶ岳を目指す。

2016年6月6日実施:タカノス核心部?

春の彼岸開けに(ヤマビルが寝静まっている合間に)不動滝詣でとミツマタの森をセットで仙ヶ岳へ行こうと企画していたのだが、天候不良が重なり、今頃の仙ヶ岳山行となった。6月にドウダンツツジとタカノスを越えてセットで登る仙ヶ岳。
これもまた良いのではないだろうか?
トイレの整備された坂本棚田案内駐車場に集合。
まずは休耕田になっている棚田を見ながら坂本集落方向に向い、

畦に生えていたキキョウソウ(北アメリカ原産の帰化植物)
P243で道路を左折して北西の山に向かう。
すると獣害対策フェンス。
閂を外して外に出て閂をもどす。
山のキワにある倉庫らしき建物を見ながら道を行けばいつの間にか未舗装林道となった。
この林道歩き、殆どが植林の山腹水平道。この時期にあるのはギンリョウソウとマルミノヤマゴボウくらい。

駐車場から約40分・・・左手の道端に「イセ愛山会」さんが設置した【矢原川本谷】プレート。

三角点と書かれているから、三等三角点のある西岨(ニシソバ)への登山口の表示ということだろうか?

この看板の向こうに広がるのは植林までがブッシュ?

そして見えないけど植林の向こうに矢原川らしい。
ヤブを越えて(漕いで)行かねばナラナイの?
(後から知ったけど、このヤブの正体は、ボーボーに伸び放題になった茶畑らしい)
ショウガナイなぁ、と斜面を下ろうと踏み出すとヘビ?
違う!
マムシやーー!!(>o<)/
チョンとストックで突くと・・・
あかん・・・
自分たちの行きたい方向へ逃げていった(T_T)
ブッシュの中はヤバイ
・・・このままでは先に進めないので植林を観察。
少しだけ南に行けば河原まで植林が繋がっている?
偵察してみるとビンゴ!
矢原川にそって植林があり、踏み跡を辿って矢原川左岸を歩く。

猪(しし)垣の横を通り、北上していくと目の前に支流が合流してくる。
この流入はミツマタ群生地から流れ込む矢原川右俣であろう。
これを渡渉して、すぐに左側に流れる本流を渡渉。
矢原川本流の右岸に居るらしい。
おや?白い三角屋根のバンガローのような建築物。

林業従事者の休憩小屋か?

意外と中はキレイ。
ここで地図とGPSで現在地確認。
取り付きたいタカノスへの尾根はもう少し先にあるのが分かった。
矢原川本流右岸の山腹を少し登って北西に進み、矢原川中俣の合流点を右に見た後に、すぐ河床に降りて矢原川本流を左岸へ渡渉。
この眼の前にある尾根が今回の取り付き点だ?

初めての場所なので地図とGPSで最終確認。
間違いない!
ここや!
ここを登る!・・・と、尾根先端から登るとムチャしんどい(T_T)
登って行くと右側から緩やかな踏み跡?

尾根北側に登りやすい場所があったのね?(-_-;)なーんだ

それにしても、最初から地形図以上の急斜面(T_T)

沢から85mの標高差を登って、標高400m。

やっと緩やかな踏み跡明瞭な二次林の尾根登りになった。

真っ白のヤマボウシが咲いている。

尾根は松が多く岩が出てきたりしてナカナカ面白い。

西向き木立の向こうに一筋の滝?

ズームアップ!
おお!あれは!

鈴鹿山脈で一番の落差(100m?)と言われる不動滝の上部か!?

少し休憩をして先を急ぐ。
ネジキの花も終盤を迎えている。

雌雄異株のソヨゴの雌花。
ニョキっと長い花柄の先に雌しべが大きい

小さい花が集合しているのが雄花

この二つの株が近くないと秋に赤い実をつけてくれないのです。

こちらの花はツツジの仲間のハナヒリノキ?

ハナヒリとはクシャミ・・・でますか?

花崗岩のザレ尾根を登って行くと左スネがチクチクする。
木やサルトリイバラでも引っ掛けて怪我したかな?とズボンの裾をめくってみると、ヤマビルさんがスネに張り付いている!!
ウソや(T_T)!!
躊躇なく即座に引っぺがす。

初めてヒルにやられた~(T_T)

今まで家族にくっついているのを除去してあげてきたけど、こいつはノーマルサイズやなぁ。
石ころと石ころの間に挟んでゴリゴリしてご臨終していただいた。
血はほとんど吸っていなかった。
どうやら靴から登ってきてやっと皮膚に食いついた途端に私に見つけられたらしい。
これを見ていたOTさんが「私の足が血まみれや~。もう何もおらんわ。飲み逃げされたみたいや~」とのこと。
尾根に取り付く前に地図読みしていた時に取り付かれたんだろう・・・
やっぱり、この鈴鹿の沢に近い杉の落ち葉のある場所はダメだねえ。

秋に食べごろになるアキグミの花

ミズトンボの花芽かな?

標高680mの現在地は、おそらく、仙ヶ岳南尾根:不動尊の岩屋の対岸。
法印のコバに近い場所ではなかろうか?
11:30か・・・腹減ったな~!
ここでお昼ご飯!
今日のメニューは、流水麺【うどん】に丸美屋冷や汁の素<鶏すだち味> !

刻んだキュウリを持参して液体をブッカケて出来上がり。
味は・・・疲れた体にはアッサリし過ぎです。
もう少し濃い味のものがイイなぁ。

昼食後・・・普段ならザックの荷物が激減して軽くなるのだけれど、今日は重いまんま。
その理由は予習してきたタカノスという場所が、「テープ(印)があるものの、ザレたキレットで登ろうという気にならない」みたいな感想文があったので、ヘルメットや30mロープ、スワミベルトやカラビナ、スリング・・・と、確保して登るための道具を満載でやってきたからなのです。

このタカノス尾根、ネット上では、たまに不動滝ルートを登った時の下山ルートとして使われるケースが見つかったくらいで、仙鶏尾根までの登りに使っている人のレポートが見当たらない。
それなのに踏み跡明瞭な道(巻道もある)が残っている。
不動滝のある【谷ルート】は、不動信仰のために道があるのは理解できるが、こちらの尾根道はなぜ必要だったのだろうか?

登っている尾根の左側に花崗岩の大きい岩が見える。

振り返れば新名神の向こうに明星ヶ岳や錫杖ヶ岳、経ヶ峰方面が見える。

標高770mを越すと松とツツジが生えているザレた岩場の乗り越し。

痩せ尾根の東側は「スパッ」と切れ落ちている崖。
西側は5m~10mほど下に地面がある。
崩れたり抜け落ちたり、引っこ抜けそうな脆いザレ岩を押さえながらユックリ体重移動。
足場の都合で身体を崖っぷちに晒す場所や蟻の戸渡りっぽい場所もあったけれど危険ってほどじゃない。
後続にオイデオイデする。嫁さんが二番手でやって・・・目を丸くして戻った?
「わ~~~!目の前にマムシおるやん!そこに!」
え?私気づかなかったけど?
三番手に居たIS君がストックの先で断崖側にマムシを突いて逃してくれた。
その後、メンバー無事に岩尾根通過。

次はザレ花崗岩の要塞っぽい岩場。

ここから西を巻き上がることができないのか?と回りこんでみたが地形図通りに崖っぷちでNG。
最初に取り付いた場所から右上方向に登るのが【吉】のようだ。

私の偵察結果で「こっちはダメ~」と声を発したら、OTさんが「ほなこっちやなぁ!」とIS君を引き連れて岩場をグイグイ登って行ってしまった(-_-;)勝手に行くなよ。
残っていた嫁さんと二人で、OTさん達が登ったであろう斜面を垂直方向に10m弱、両手両足総動員でよじ登った。

どうやらここがP786のタカノス本体。
棚田の駐車地からスタートして4時間15分かかった。(うち昼食32分)

進行方向右手に不動滝からの合流点とその左に仙ノ石やそこから左手に仙ヶ岳南尾根。

振り返れば野登山。

あとはベニドウダンや

ヤマツツジの残る緩やかな尾根を詰めて登る。

P786タカノスを出発して20分で仙鶏尾根No6出合(タカノス分岐)に到着。

その後、不動滝方面への尾根に少し立ち寄ったり
ベニドウダンと新名神

久々のハート型道標

仙ノ石に到着。
ここで小休止。

仙ノ石付近にはドウダンツツジがまだ残っていた。

仙ヶ岳東峰に向かう。

山頂は何も見えないのでもう少し東へ

東峰の北東尾根を見下ろす岩場に出た。

東峰の北東尾根もまた機会を見つけて利用してみよう!
ここから北東に見える三角ハゲ山は鎌ヶ岳、その左に御在所。
御在所から雨乞岳までの間に見える遠い山は?
この時は藤原岳?と思ってみたけど、帰ってから検証してみると御池岳でした!
手前アンテナのあるのが高円山。
その右は宮指路岳。

目線を雨乞岳から西方向に向けると綿向山。

そこから左に行くと比良山系と琵琶湖。
手前左のコンモリは仙ヶ岳西峰(最高峰)。

琵琶湖をズームアップ!

一番手前は仙ヶ岳西峰だけど、その向こうはサクラグチの稜線か?

まだ時間も早いので最高峰も踏んで来よう。
ミニ吊尾根を下って登って行くと10分余りで西峰。

さぁ!14時だ!下山しよう!

あああ!サラサドウダン!

残ってる!
スジがはっきり!にしてもベニドウダンやドウダンツツジとくらべて花がデカイ!

仙鶏尾根を東に下っていく。
不動滝分岐を横目に

タカノス分岐も越えて激下り。
前に来た時、こんな崩落斜面あったっけ?

激しく崩れてる。

登って

下って登り返してP778の植林ピーク。
ここから仙鶏尾根と別れて南西へ尾根を下るんだけど、植林の幅広い杣道が明瞭にある。露岩のある痩せ尾根がたまにあるけれど

この破線道は歩きやすい観光登山道。
P498から南へ下ると青緑色のユズリハのような低木?

これはひょっとして噂に聞くミツマタ群生地?
すごい規模で生息してる。

来春はミツマタ見学に是非来よう。

杉木立にあるこの葉っぱは誰?

誰か教えて下さい。

地形図の破線よりも尾根を直進して一旦下った所から折り返すように東斜面を下っていく。

ジメッとしたスギ葉が堆積しているヤバそうな場所。
献血防止のために立ち止まらずに丸木橋までスタスタ歩く。

沢沿いの杣道もしばらくミツマタ群生地。

営林小屋横を通って、凝った作りの丸木橋を越えると、

未舗装林道。

すぐに見たことのあるブッシュが右手に広がって・・・ああ、ここは朝にマムシが居た茶畑ボーボー場所!
テクテクテクテク水平林道を経て坂本集落に戻って、山行終了!
よく歩いた~!


2016年6月6日
グループ山行
@月曜山歩4人(OT、IS、TY、TK)
周回
バリルート
ヤマビル献血
マムシ注意
ドウダンツツジ

距離:10.797km
沿面:11.340km
所要時間:7時間41分
(内昼食:32分)
累積標高プラスマイナス1360m
最低標高点:209m
最高標高点:961m

6:25伊賀自宅

7:45某駅
8:30坂本棚田 案内駐車場8:42
9:19看板:矢原川本流9:30
9:54尾根取付き
10:27標高435m滝見台10:31
11:26標高683m(昼食32分)11:58
12:31 P786タカノス 12:35
12:56仙鶏尾根No6出合(タカノス分岐)
13:14仙ノ石13:30
13:31仙ヶ岳東峰13:40
13:53仙ヶ岳西峰14:00
14:25仙鶏尾根No6出合(タカノス分岐)
15:03 P778 15:10
P498 15:30
ミツマタ群生地
15:45矢原川右俣出合
15:50林道終点
16:23坂本棚田 案内駐車場

タカノスでは結局、ヘルメットやロープ一式は使わずに終わった。
行ってみると、「これで核心部は終わったの?」だった。
確かにヤバイ場所はあった。
そしてテープや印は、欠落していて、ほとんど無いと言い切っても過言ではない。
他力本願で入り込むルートでは無いというのは確かだ。

そうそう、SS百合の子供が居ました。

笹は枯れ果てて居ても球根は残ったみたい。
何年先になるのかワカラナイけど、この山域でSS百合の花が見れる時が来ることを楽しみにしたい。

それから、ミツマタは花を下から見上げると黄色い花、上から見下ろすと花の裏側が見えて、色合いがまったく変わるらしい。近い将来、このミツマタの森のベストシーズンを歩いて確認してみたい。
| 山登り::鈴鹿山脈 |
| 11:56 PM | comments (0) | trackback (0) |

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