ライチョウとご対面~ん!木曽御嶽山(3067m)::つばや菓子舗五代目ブログ

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五代目の四方山不定期更新日記
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5/31(土)に小学校の運動会が無事に開催され、6/2日は子ども達は代休。
去年は大峰の伯母谷覗へ行ったが、今年は標高3000mオーバーを!と父が勝手に考えた(^_^;)
でも3000m級でも「楽に」、「安く(※)」登れる山は?
※家族4人でロープウェイは高い!高すぎる!

そこで前夜泊が必須だけど木曽の御嶽山(3067m)に登ることにした。

単独峰で森林限界を越える御嶽は残雪が硬い可能性が高く、天候が荒れると大変な場所と聞く。
親子全員前爪付きアイゼンを用意し、親一人と子ども一人ずつでアンザイレンして子どもを確保し登り降りすることを前提とした。
天気予報は幸いにして午後から降水確率30%の晴れ。
それに下界は30℃を越える猛暑日らしい。
雨具、ダウンジャケットなどはモチロンのこと、飲料水を可能な限り持つこととした。
子ども達は、各自500mlのお茶と水。
嫁さんは、お茶1000mlと水500ml+缶チューハイ350ml×2(^_^;)
私は、お茶1000ml、水3500ml(内1000mlはカップ麺用)※1500mlは飲まずに持ち帰った)

山行の前日=日曜日は午後から町内会の奉仕作業をしたのち、14時すぎに自宅を出発。
名神:八日市から中央自動車道で中津川下車。
中津川市内スーパーで食料の買い物をして、その敷地内にあったCoCo壱番屋でカレーを食べ、田ノ原天然公園のPに到着したのが夜の20時過ぎだった。
テントを設営し、夜食を作り星空観察。
さそり座が少し出てきた天の川が綺麗に見えていました。
22時過ぎに就寝。

朝4時頃
ホーホケキョ!という鳴き声に起こされた(-_-;)
もう少し!と思って寝直そうとしているとイワヒバリの鳴き声?
うるさくて寝てられない。
自動車が駐車場に出入りし始めた音も聞こえた。
4時30過ぎにテントの外に出たら御嶽が紅く染まっていた。

おっと!?もう夜明けなんだ!(→夜明け時刻ノーチェック(-_-;)

自動ドア装備付きのトイレの向こうに朝日が登る
すでに数人が山行準備をしている。
写真を撮っている間にも登山者の車が駐車場に入ってきた。
子ども達を起こして朝食を食べ、なんとか6時までに出発することが出来た。

この時すでに2人の単独男性が登山道に入っていった。

我々も歩き始める。
緩やかな広い道は歩きやすい。
親二人は重い荷物に悪態をつきながら歩いていた。
が!ここでトラブル発生。
長男が「胸が苦しくて歩けない」と足を止めた。
実は朝食時にブヨが大量に飛んできたので食事を中断して虫除けスプレーを散布したのだが、その時、スプレーを彼は吸い込んでしまっていたらしい。彼は今でこそ症状が出て居ないが、3年ほど前まで小児喘息で自宅で吸入器を使用していた。
そんな時の嫌な音の咳をして「胸が・・・」という長男。
気管支拡張剤のシールを胸に貼って、トボトボと歩きながら様子を見ることにした。
大江大権現に到着した。

「鐘が鳴らせるみたいやな」と私が云うと長男が「ボク、叩いてみる!」と鐘をカンカン鳴らす。
やたら元気に見える。「胸の具合は?」「ん?もう治った!」ですって?(^_^;)
大江大権現の力で治ったのかい?
まぁ良かった良かった!(^_^;)

ここから先、登山道が狭まるとシャブシャブの雪が道に残っていた。

日陰はまだキックステップで蹴り込めるが雪解けが進んでいる。

雪原っぽい場所に出ると日差しが暑くて汗だくになってくる。
フーフー、ヒーヒー言いながら歩いて行くと雪は無くなり、火山性の岩が転がる登山道となった。
八合目の金剛童子に到着。
子ども達はここでも鐘を鳴らす。
どうやら出合う鐘を全部叩くつもりらしい(^_^;)
振り返れば中央アルプスの絶景が広がる。
左側は茶臼山あたり?白い△は木曽駒ヶ岳、宝剣岳、島田娘に三ノ沢岳に・・・よく見えること!
そういえば、この山にはライチョウが居てる・・・え?

屋根の上に居るのは?

ライチョウやん!(^_^)
抜き足差し脚で「ソーっと」「そ~っと」ライチョウに近づいてカメラを向けるがライチョウは気にせずマイペース?
しばらくして小屋の屋根から下りてハイマツの中に入ってしまった(*_*;

そっか、ここは八合目石室だったのか!と石室を見ていると嫁さんがハイマツの中に先ほどのライチョウを発見。

ゴソゴソとハイマツ帯を出たり入ったり。
そしてやがて何処かに行ってしまった・・・・

ハイマツの中にアズマシャクナゲは花芽が上がっているのかな?

石室より少し先に進んだ空き地の右手の岩にイワヒバリが居るのを見つけて眺めていると、子供たちが後ろで「ライチョウ!ライチョウ!ライチョウ!ライチョウ!ライチョウ!」と大騒ぎ?
振り返ると子供たちの2mほど後ろに先ほどのライチョウ!?

うわわわ!!とカメラを向けると我々の近くに生えているクロマメノキ?の新芽か何かを一生懸命啄んで食べている。
ライチョウはウロウロ、ウロウロ。
かなりの時間、ライチョウを間近で観察することができた。

そしてハイマツの中に戻っていった。

富士見石にやってきた。

岩の上に登って富士山を探してみるがよくワカラナイ。

右端には赤石岳も見えているけど三ノ沢岳の右にあるはずの富士山が見えない。
きっと黄砂や水蒸気の影響で約127km離れた富士山は霞んでしまったのだろう。
九合目を越えると雪原がコンニチハ?
追い抜いていった若者三人衆はキックステップで進んでいくが約一名が苦戦していた。
雪は硬いのか?柔いのか?
柔そうなんだけど、ひょっとして硬いところもあるかも?
それなら・・・と子供たちにせっかく運んできたアイゼンを履かせた。

そしてスリングで腰紐を作り、猿回しの紐・・・じゃなくてアンザイレンで大人一人で子供一人ずつを確保。

でも、雪面はシャブシャブ。
アイゼンでは歩きにくい。
雪(冬道)を歩こうか?と思っていたが方針変更。
岩道=夏道に戻って歩くことにした。
したがって子供たちは、100mほどでアイゼンを脱ぐことになった(^_^;)スマヌ
奥ノ院への分岐ポイント付近で振り返ると

塩見岳らしいシルエットは見えているんだけど富士山は霞んで見えない。
残念!
九合目石室が近づいてきた。

王滝頂上の建物もハッキリ見えてきた。
最初にメゲそうだった長男は復活して好調ながら、長女と嫁さんがなんだかバテ気味。
まぁ、景色を堪能しつつゆっくり登りましょう。

中央不動に到着。

やっぱり鐘を鳴らすわが子達(^_^;)
御嶽山登山MAPを横目に進む。

夏道に雪は無し。
標高2800mを越えてシンドさ倍増?
嫁さんと長女の脚が極端に遅くなった。

どこが王滝頂上?
雪の残る急な斜面をキックステップで登れば、石垣を巡らせた構築物に突き当たった。
右回りに登っていけば、神社の裏手に出てしまったらしい(^_^;)シッパイや

仕方ないやと、そのまま右(東)に回り込んだら、八丁たるみから剣ヶ峰山頂が見渡せた!

おお!もう少しや!
しかし、硫黄臭がすごいなぁ・・・え?西に見える噴気は?

温泉?いや、やっぱり噴気と呼ぶのが正しい?
温泉卵が食べたくなるなあ。
雪解け水で緩んだ火山灰地層を踏みながら鞍部に降り立つと、石碑が転がっていた。

ハイシーズンには設置し直すのかな?
最後の気力を振り絞って山頂へGO!

最初に「もう登れない」と泣き言を言っていた長男は完全復帰で根気よくついてきたが・・・
バテとプチ高山病っぽい長女は文字道理「グロッキー」

吐き気がするというが頭痛は無いという。
水を大量に飲ませたり、干し梅やクエン酸入りの飴を与えながら、ダマシ・ダマシ登らせる。
最後は「60数字を数える間は脚を前に動かせ!」と言い聞かせて歩かせた。
山頂へあと僅か。
建築物の手前には茶碗やビンなの欠片やゴミが散乱。
位置関係から小屋から出た廃棄ゴミのように思えるが・・・
雪を踏んで鳥居に近づく。

右の建物は公衆トイレらしいが、まだ半分雪に埋もれていた。
キックステップで最後の雪面を登る。

ここも半分鳥居が埋まっている。

やっと山頂だ!

御嶽山3067mに到達!
山頂には誰も居ない。
長いポールが横倒しになっている。

先行者達はお池巡りに出かけているのだろう。
山頂広場の北東角に行くと超絶景!

雲が多く青空は少ないけれど十二分に綺麗。

北アルプスを借景にエメラルドグリーンの一ノ池、二ノ池が綺麗。
太陽の近くに虹が出ている。

太陽の周りに虹色の輪ができる「光環(こうかん)」現象=ハロー(暈)だ。
輪っかと直線の両方が同時に現れていた。
皆で記念写真を撮影したら昼食タイム。
乗鞍や北アルプスが見える場所で食べたいが山頂三角点の周りや御嶽神社頂上奥社本宮付近は風が吹いていてダメ。

風の当たらない北東角の一段下の岩の間に下りて調理開始。

今回は各自でパンやオニギリ+カップ麺と水を担いできた。
そして共同装備でハムステーキを焼き、お湯を沸かしてカップ麺を作って食べた。
それにしても絶景だ。

乗鞍岳は言うまでもないが、左に笠ヶ岳、剱岳、立山、水晶、鷲羽山、野口五郎岳、右に槍ヶ岳、中岳、ジャン、奥穂高岳、吊尾根、前穂高岳が確認できる。
この景色を見ながらの昼飯はマズイワケがない!
ツバメのようなシルエットが写り込んでいるがこの鳥はアマツバメ。
最高速度で頭上近くを飛ぶと「ブィーン」と音がする。
なんでも飛行速度は169km/hに達することもあり鳥類の中でも最速の部類だそうだ。(by wiki)

近くの岩にイワヒバリがやってきた。

往路、登山道の近くに出てきて遊んでいるのをよくみた。

昼食を終え、下山モードに突入。
本当なら二ノ池を見物に行きたいところだが、バテている長女のモチベーションはマイナス500%なのでお池巡りは次回、彼女が居ない時に実施することにしたのだった(-_-;)
妙な形のモニュメントや神様達?の像を見物しながら、八丁たるみを下って王滝頂上へ登り返し。
往路で行けなかった御嶽神社頂上奥社に参拝。
といえども雪に半分埋まってる。

罰当たりですなぁ(^_^;)

電波塔?の横から西に伸びている岩尾根の先に王滝奥ノ院?

岩尾根の上を進んで行こうとしたら子ども達は「もう行かない~!山を下って車に戻りたい!」とボイコットされてしまった。
やむを得ず子ども達に「そこで動かないよう」と言い含め嫁さんと二人だけで岩尾根を進んでみた。

しかし、うちの子ども達が大人しく親の言うことを聞くか?と振り返って見るとボチボチ子ども達が見えなくなってきた。
目の届く範囲までで引き返して置こう!と岩尾根からの景色を撮影。

おや?北西に白い山の塊?ひょっとして?

約70km先にある白山でした。
拡大してみると白山の御前峰、剣ヶ峰、大汝峰も確認できた。

さて、伊賀まで帰らねば(帰ってから片付け!)ならないんだから、ボチボチ下山しよう。

夏道を外している今の場所から田ノ原を見下ろすと雪がけっこう繋がっている。
時間短縮するにはここを尻セードするが一番なのだが、子ども達が上手く止まれない可能性がある。
ここはスリングで親子一人ずつアンザイレン。

たいそうに書きましたが、要は猿回しの紐です(^_^;)
ま、スキーやアイススケートも経験している子ども達なので登山靴のソールでエッジを効かせる事もできるはず。

と、いうことで急斜面では雪が固くなく、柔らかすぎることもなく、マズマズ深さがあって、ズカズカと登山靴の踵で下ることが出来た。

結果として夏道で脚の置き場にモタモタしたり、石車に乗って脚を捻挫したり、コケたりすることを考えればすごく安定して下山できた。

我々の歩くルートにはツボ足と尻セードのトレースがいくつかあった。
遠目に3人くらいが先行しているのが見えたが彼らのトレースかもしれない。

ご覧のように時折ハイマツからイワヒバリが遊びに出てくる。
けっこうホノボノ(^_^;)

広い雪の斜面が終わり、ダケカンバとハイマツに囲まれた谷っぽい場所に下りてきた。

ここからが大変。

標高が下がると雪解けが進んで解けた雪がチュルチュルに滑るのだ。
私も含めて家族全員が盛大に何回もすっ転んだ。
足裏スキーも簡単に出来た(^_^;)

そして谷には雪解けは沢の水となって盛大に流れている?

そんなアホな(・_・;)
たちの悪いことに沢の水がずっと見えているのでなくスノーブリッジの下を水が流れ、たまに流れが見えているだけ(-_-;)
前方を見ると沢の流れは雪の下に伏流し、その先では小さい滝があるのか、先に存在する木の高さが不自然(-_-;)

こりゃぁ、かなわん!と久々に地図を見れば50m~60mヤブを突っ切れば東に往路で使った一般登山道アリ。
幸いにもヤブはダケカンバ混じりで雪が残っていた。
雪のある場所は木樹の切れ目でヤブが薄い!
ヤブコギ5分ほどで一般道に復帰!(^^)」

さぁ、ここからの一般道がタイヘン!
雪解け水が登山道に集まって水浸し(-_-;)

小川のせせらぎですな(^_^;)
そして御嶽山の登山道とお別れする時がやってきた。

御嶽山!また来るよ!


実施日:2014年6月2日
前夜泊山行
ファミリー登山(小学生)
ピストン
残雪
雷鳥

距離:6.759km
沿面:7.105km
所要時間:8時間44分
累積標高:プラスマイナス921m
最低標高:2185m(駐車場)
最高標高:3067m(御嶽山山頂)


H26/6/1
14:10伊賀出発
15:09八日市IC
17:49中津川IC
買い物+CoCo壱番屋
中津川市18:00
CB上松寝覚18:55
20:20田ノ原天然公園P

H26/6/2
4:30起床
5:47登山口(鳥居)
6:19 7合目(大江大権現)6:23
7:11 8合目(金剛童子)7:25
7:37 8合目石室7:42
8:06 富士見石8:14
8:24 9合目8:41
9:01 9合目石室9:11
9:16中央不動
9:41 王滝頂上9:46
10:32御嶽山(剣ヶ峰)山頂10:53
10:57昼食11:50
12:19王滝頂上12:21
12:26奥の院入り口12:32
12:38スリング確保12:42
冬道
13:38谷ルート沢出現
13:49一般道(2324m)
13:57 7合目大江大権現
14:18登山口(鳥居)


14:23田ノ原天然公園発
15:20道の駅三岳
15:40掛橋温泉16:30
17:40道の駅賤母17:50
18:10中津川マクドナルド
18:40中津川IC
20:30八日市IC
フレンドマート日野店
21:45伊賀帰宅

御嶽の王滝口登山口の駐車場に戻ると予想していたようにブヨの大群のお出向かえ(-_-;)
虫除けスプレーの在庫が切れたのでエアーサロンパスで虫除け!
車の中は当然のごとくキンチョーリキッドON!
逃げ帰るように駐車場を後にしたのであった!

その後はスキー場の草原を眺めながら王滝村へ
そして道の駅三岳は月曜日休業。
あちらこちらで満開に咲いているブドウ状の花はニセアカシア

↑かなりの生命力で他を寄せ付けないとか?
国道19を走らずに王滝川右岸の道路を走っていると路肩崩落現場の手前に水汲み場。
水を汲む趣味は持ち合わせていないけれど冷たい水で喉の渇きを癒せるのなら!とペットボトルで汲んでみた。

冷たくて普通に美味い!
その後、木曽川沿いに車を走らせ棧(かけはし)温泉へ。
桟温泉旅館
旅館のお風呂を日帰り客用に使わせてくれるのだが、ここは冷鉱泉で、わざわざ原泉をボイラーで沸かしてお風呂を提供しているようだ。
だからなのか大人600円小学生400円と少し高い。
お湯は赤いモロモロとした湯の花に似たモノが浮遊、沈殿している。
良い湯加減でいいのだが、巨大な窓ガラスが対岸の橋や国道に開放的に向いていて「丸見え」
野郎はどうでもいいのだが、女性は困るだろう・・・
嫁さん達は?
と後から聞いてみると洗い場はシャワーカーテンで仕切られて対岸から見られないようになっているが、そのシャワーカーテンが・・・・
そして湯船に浸かろうとするとシャワーカーテンから出て、対岸から丸見え・・・
うーん・・・対岸に見えている道路を支えている鉄筋作りの道の橋脚が「かけはし」と呼ばれている昔ながらの構造らしいが、昔は木組みで橋脚が出来ていて、その難工事の上を通行できるのが凄かったらしいのだが・・・・

木曽の桟
丸見えのお風呂は女性は二の足を踏むだろう。
マジックミラー的なガラスじゃないとリピーターは爺婆だけしか来ないぞ(-_-;)
| 山登り::北アルプス |
| 11:52 PM | comments (0) | trackback (0) |

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