2011,07,16, Saturday/五代目
(ツメカリ谷で大休止!最高!)
昨年のファミリー沢登りは鈴鹿の元越谷。
そして神崎川本流の取水堰堤から天狗滝までを堪能した。
どちらも師匠のオカゲで実現したイベントだ。
今年も師匠とそのお仲間と2回沢を歩いたし、石谷川や小さいながら地元の沢にも何度となく通った。
去年は師匠が居なければダメだ!と諦めていた沢歩きだったが今年は自己の力量や同伴者の力量を考えて、それなりの沢行きができそうだ。
そうだ!今年の夏は子ども達と神崎川へ行こう!
そのためには、まず昨年歩いた本流以外の下見をしておかねば!
と、いうことで7月11日に神崎川へ行ってまいりました!
紅葉で有名な滋賀県の永源寺の上流(東)・・・国道421号線で永源寺ダムを越えた場所にある杠葉尾(ゆずりお)町。
その杠葉尾町を貫いて流れる愛知川に南から注ぎ込んでいる河川が神崎川。
この神崎川沿いに舗装林道が南へ伸びている。
前回は取水堰堤から入渓したのだが、今回のメインイベントはツメカリ谷。
なので銚子ヶ口?への登山道出合の林道に車を止めた。
駐車地で10分ほど費やして入渓準備。
イザ出発。
朝9時過ぎなのに今日も蒸し暑い日になりつつある。
階段道から登山道を降りること10分あまり。
流れのある支流が左手に見えてきた。堪らず水に入って歩く。
道(沢)端にテングタケがニョキニョキ!
タマゴタケなら帰りに持って帰るのに!((T_T))
結局、銚子ヶ口?への登山道下の看板前から神崎川出合まで15分だった。
やっぱり神崎川は綺麗だ~!
この明るい沢と綺麗な川の色を見ると気分が癒されるとともに元気を貰えるような気がする。
ここからツメカリ谷分岐までは下流に向かって右(左岸)の水のないゴーロを歩いて10分足らずで到着。
しばらくは控え目な沢歩きなのだが、すぐにエメラルドグリーンの浅い淵があって次第に気分が高揚していく。
そうそうツメカリ谷下見の同伴者は嫁さん。
土砂崩れの傷跡が少しあるけど沢行に支障なし。
この谷の沢、やたらに魚影がある。アブラハヤ?とカメラを水中に入れて確認。
やっぱりアブラハヤだ。こいつらは昨年の夏以来、家の水槽で飼っている魚種だ。なのでこの魚影は見慣れている。
前方にチョックストーン滝。
右の黒いのは、岩の隙間に突き刺さった巨木だ。
簡単に巨木の右から越えたが子ども達を連れてきたら一人ずつ吊上げないと無理だ。
その後は左右逃げ場のない廊下になっていく。
あら、またチョックストーン滝だ。
なぜか滝壷の淵の真ん中に丸太ん棒が一本刺さってる。
左岸(滝の右)をヘツルようにして徐々にチョックストーン横を越えていく。
ここも手足の短い子ども達を越えさせるのはロープで吊上げないと無理だ。
その後も廊下が続き、CS小滝や階段状小滝を越える。
ツメカリ谷入り口から30分で廊下の行き止まりに到着。
ここを越えないと先に行け無い。巻き道も無い。簡単に言えば逃げようの無い所だ。
大きな丸い淵があってアブラハヤの魚影が濃い。
淵を泳いで滝の左に取り付こうとするのだが花崗岩の壁のホールドがうまく見つけられなくて水から上がれない。
モタモタしているとザックの浮力で流されてしまいそうになる。
なんとかホールドを見つけ身体を引き寄せながら足を上げて水から出た。
あとはヒョイヒョイと登って滝の上に到達!
あー面白かった!
嫁さんには水から上がるときだけお助け紐を出して引き上げた。
あとは一人で登っておいで。
無事に廊下を突破して明るい谷を行く。
可愛い斜瀑やん!
とスキップしながら近づくと「あ?だれ?」
近づいて水中撮影。
貴方でしたか!
いい湯だな~(?)
ジャブジャブ水飛沫を上げて沢を登る。
嫁さんも登る・・・でも水流に足を突っ込むのに慣れていない彼女はオッカナビックリヘッピリゴシ。
前方に視線を向けると「おお!!!綺麗やん~!!」
これが簾状6M滝か!
なんとも言えない癒しの空間。
左右どちらでも登れるらしいが私は滝に向かって左(右岸)からアプローチ。
簡単に登れました。
上に上がっても無茶苦茶綺麗!
上の写真が今私のパソコンの壁紙になってます。
嫁さんがチャレンジ。今回のために買ってきたゴーグル(水中メガネ)を装着。
彼女は近眼でコンタクトレンズを装着しているのでゴーグル無しでシャワークライミングできないのであった。
あ?泳いで釜を渡ってきた。
嫁さんも問題なくクリア。
それにしても透明度の高い沢にアブラハヤの魚影が濃い。
この谷、林業用索道のワイヤーが最初から見え隠れしていたのだが、かなり奥で沢を横切っていた。
この当たりから左岸(上流に向かって右)が崩壊している。
砂の多い淵・・・ここもエメラルドグリーンで魚影がある。
前方に雑然とした滝が落ちている。4m~5mあるかな?
ここで谷は左右に分岐していて右の谷に滝がある。
この滝は直登せずに左岸(向かって右)の岩場を登った。
少し歩くと滑床の滝があって
少し登って小滝があって
沢が少し鬱蒼としてきた?と思ったら
アカハライモリが川底に沈んでいた。
(遂に嫁さんが手袋アリという条件付きでイモリを克服!)
ナメ滝!いい感じです。
10M階段滝!
癒されますなぁ!
その上には崩壊地があります。
崩壊地からナメの階段滝を見下ろす。
うーん!いい感じ!
ここで飯にしよう!
ビール500mlにビアプリッツ!そして鍋でカマアゲウドンを茹でる!
馬鹿な人がビールを片手にウォータースライダーを楽しんでいます。
・・・・馬鹿な人は私でした!((;^ω^)
昼食を終えて出発!
ほろよいで楽しくて仕方ないのであった??
沢の分岐ポイントの樹の下に変なアイテム?
どうやらヤマボウシの花心が落ちたの?
ツメカリ谷名物?の裏見の滝に到着。
嫁さんに写真を撮るから上がって滝の裏に行って!と言ったものの「登れん!!」とのこと。
じゃ、ワシが行くとカメラを渡して嫁に撮らせる。
お?このまま行けば嫁はココで置いてけぼり?と思ってカメラを取り返し、嫁を登らせてやった。
嫁を引き上げた時に「あ?これ何や?」とヘンテコな植物に気がついた。
これって食虫植物のモウセンゴケ?
よくみるとアリ?コバエ?が捕まっている。
どうやら正解のようだ。
モウセンゴケを観察した後、嫁にも滝の裏で記念撮影。
ゴーグルが邪魔やのぉ
裏見の滝の最後はこんな所を登ります。
流れ込みから裏見の滝を撮影。
滝としてはココで終わり。
滝を越えるのにハーケンやナチュラルプロテクションを持っていなくても快適に越えて行けるんだけど、手足のリーチが短い子どもを連れて来るとなると浮輪とウエットスーツ必須。しかも滝の度に引き上げることを前提にしないとダメ。時間が掛り過ぎるなぁ・・・
ツメカリ谷をドンドン登って行くと次第に滑床を登っていくようになる。
ここからは何処で遡上をヤメて白滝谷へ尾根を越えていくのか?が重要。
12:30左岸に赤テープ(リボン)が出てきたがまだ早すぎる。
癒しの源頭部に近づいていく。
相変わらず綺麗な沢だ。
岩にヤマボウシの白い総包片(花弁に見える白いもの)が落ちている。
今日一番の擬態名人を発見。
ナカナカイジケた表情だ。
この赤テープか?
いや、ケルンが無いから違うような気がする。
ええい!左岸が少し低い所から行ってまえ!とモンキークライムで登ってみたのだが、方向を確認せずに登ったのが災いして元のツメカリ谷へ戻ってしまった((;´Д`)
おっと!?赤ナメの床が!沢は気持ちええなあ!
あるはずのケルンが見当たらないなぁ・・・
この支流の谷を登ればいいか?と流れのある沢を登ってみた。
途中で沢の分岐があって右へ進路を取って支尾根を乗り越えて行くと
落ち葉の溜まったドロドロの源頭部があった。
これを下れば白滝谷の上手のアマゴ谷や!と降りて行くのだが、左にカーブしている?
ん?おかしい?と思っていると前方に倒木があって進みにくくなって・・・え?ヘビ?
これってマムシやん!刺激しないようにそっと通過。
はー!驚いた!
沢の音が聞こえ・・・・なんでやねん・・・・なんでやねん!
目の前の沢!なんでツメカリ谷と同じ川の流れ方してんねん!?この流れ方やったらツメカリ谷やん!((T_T))
そうなのである。ツメカリ谷を登って右にトラバースしていたハズなのに途中からツメカリ谷に戻ってきたのだった。
ツメカリ谷を少し下るとケルン発見。
そこから右岸の支流に入る。
支流が左右に分れる。右は急勾配。左は穏やか。
もちろん左に進む。
しばらく行くと右手が低く明るい。そこに向かって登っていくと尾根芯だった。
踏み跡を辿り降下
結局ツメカリ谷のケルンから尾根芯まで10分だった。
ここから支尾根に乗って降りていく。両側は源頭部の谷である。
支尾根が両方からの源頭部に挟まれて消えてしまった。
仕方ないので源頭部のグチュグチュ水溜りの谷を踏んで進む。
尾根芯から3分でアマゴ谷に降りた。
狭い沢を水に入って降りようとしたのだが、倒木や倒木の枝などが流れ着いた瓦礫で沢が埋まってたりしたので沢の横の陸地を行く。
10分ほどで白滝谷に合流したが、
倒木などの遮蔽物が多いので登山道をしばらく歩いた。
それにしても白滝谷の合流周辺は目印のペイントが多い。朝明から羽鳥峰を越えて白滝谷へ降りた人のための帰路を確保したくてペイントしたのだろうがちょっとヤリスギじゃなかろうか?
合流直後に花崗岩の岩の割れ目に水が落ちていく?
慎重に割れ目を降りていくと岩が挟まっていた。
その岩には枝やゴミがイッパイ流れ着いていた。
ここでも砂地の淵にアカハライモリが沈んでいた。
いつも二匹単位で居るように思うがイモリは夫婦で行動しているんだろうか?
赤っぽい滑床のユルユル流れが至る所にある。
たまに風呂桶のような深みというかよどみがある。
これはヒメシャラの花だろうか?
白いツバキに似た花が沢山落ちていた。
トユ状滝や
溝状滝、
そして滑床
・・・平和な滝ばかり。
それにしても倒木のゴミが多い。
アマゴ谷に下りて約50分(白滝谷出合から35分余り)で植林小屋の前を通過。
10分ほど行くと多段10M滝を降りる。
その後も階段状の滝を降りた
あ?なんだ?左岸に沢の水が集まってストンと消えていく。
覗き込むと10Mくらいの滝が真下に向かって落ちていた。
(画面左奥の岩の右に滝の落口がある)
一見すると滝の壁は垂直に近いが、落ち着いてよく観察するとホールドもあるしフリクションも良さげ。
でも、バランスを崩すとヤバそうなので持参した30mザイルで荷物を下ろして、空身になってから、8環の代わりにイタリアンヒッチで慎重に降りればいいか?と思っていた。
一方、少し遅れて来た嫁さんが私より一段上の滝の落口の岩に残置されたボルトリングを発見。
こっちはスワミベルトや安全環付カラビナ数枚を装備してきている。それなら話は早いやん!と私はザイルを出す覚悟をしていた。
だが、嫁さんが他に降り方は無いのか?と滝の上部で右往左往していた。
実は私も嫁さんもザイルで登った事はあれども降る事は今までに一度もしたことがない。
しかも、予行演習の伴わないような不確かな事が大嫌いな嫁さん。
それに輪をかけて数日前に、嫁さんは自宅で足首をヒネって痛めていた。
それを押してこの沢にきていたのだが、下山で足首の痛さがぶり返していて、かなりナーバスになっていた。
協議の結果、「私はザイルで降りない」と嫁さん。
モンキークライムダウンできそうな場所を滝の右岸で探したが無い。
地図を眺めてみるとどうやら左岸すぐ上に登山道がある。
「ここにいる」と地図上で現在地らしきところを指差す私。
私:「登山道で巻きますか?」
嫁さん:「お願いします」・・・即決。
滝の落口付近の左岸の立ち木を掴みながら数メートル登る。すると文字通り「ポン!」と
植林帯に出て登山道があった。
ツメカリ谷から白滝谷移動するのに道迷いで30分、そして先程の滝の降り方の協議でかなり時間を費やしていた。
そんなこんなで帰宅時間も気になってきたので、神崎川出合まで沢に降りないで登山道を歩くことにした。
降り始めてすぐのところにデカイ杉があった!
沢から登山道に登って10分ほど歩いたら、左手に左から右に流れる流れの早い沢が見えてきた。どうやら神崎川本流だ。
と、いうことは、このまま進むと天狗滝まで行ってしまう?ならば沢に下りないと!と木を掴みながらモンキークライムダウン。
偶然にも白滝谷と神崎川の出合に降り立った。
神崎川上流を振り返るとすぐ近くに木材を切り出すときに使っていたであろうワイヤーが川面の上に架かっていた。
でかい岩の合間を縫って銚子ヶ口?への登山道へ上がる登山道の出合を目指す。
この日の神崎川本流は水量も豊かで淵は
腰くらいまでエメラルドグリーンの水があって火照った身体を癒してくれる。
ジュルミチ谷出合らしいケルンがあって
木にメタリックなビニールテープがぶら下がっていたらその先が登山道出合だ。
おや?釣り師が休んでる?本日始めてこの沢で人とあった。
もうすぐ16時だ!急げー!と銚子ヶ口?への登山道の下の駐車地へ向かって山道を登る。
これが結構シンドイのだ。
結局、急いで登ったつもりでも林道まで15分かかった。
色々あったが予定通り16:30に帰路に着いた。
歩行距離:10.2km(沿面11.6km)
所要時間:7時間(昼食45分+迷走30分)
9:08銚子ヶ口?への登山道下看板前
9:22神崎川出合
9:30ツメカリ谷出合
10:02廊下末端5M滝
10:14簾状6M滝
10:26左岸崩壊地
10:47二又分岐滝(右へ)
11:18階段状10M滝
11:25昼食12:10
12:19二又分岐(右へ)
12:21裏見の滝
12:59迷走13:15滑床に戻る
13:21迷走その2 13:35ツメカリ谷に戻る
13:39ケルン800m→二又を左へ
13:50尾根芯
13:53アマゴ谷
14:02白滝谷
14:39植林小屋(通過)
14:50多段10M斜瀑
15:05白滝15:15右岸の山道へ
15:24白滝谷登山道
15:35白滝谷→神崎川本流出合
15:56銚子ヶ口?への登山道出合へ登り始める
16:12駐車地
16:30帰路に着く
総評:ツメカリ谷は沢登り二年目の私たちが師匠の同伴無しで楽しむのに十二分な沢だった。(帰路の白滝下の8M滝では懸垂下降必須?)
けれどツメカリ谷をずっと歩いてアマゴ谷まで行くのは時間的に惜しい(無駄な)ような気がする。
ツメカリ谷は裏見の滝で滝らしい滝が終了するので、そこから上流へ入らずに白滝谷へ移動するのが良いと思う。そのルートならツメカリ谷の南にあるP822とP859の間に存在する最低鞍部を乗り越えるのがコース的に容易だと思う。ただしこのコース、ヤブがどれくらい濃いのか未検証なのが今後の課題。
で、小学生低学年と保育園児をこの谷に連れてこれるのか?という課題だが、彼らの身体能力では要所々々で親の補助が前提となる。なので、所要時間がどれくらい必要なのか未知数だ。
そしてひらめいたのが次のコース設定だ。
今回の駐車地と入渓点の銚子ヶ口?への登山道下はそのまま活かしてコースを神崎川本流の遡上にして、目的地を私と嫁が初めてやってきた時と同じ『天狗滝』。周回せずにピストンもしくは下山は天狗滝を越えて(ロープで吊上げて)から右岸の登山道に登って登山道を降りるコース。この距離なら小学生や保育園児でも楽しく水泳大会が出来るのではないか?
この神崎川本流天狗滝に行こう!
そうそう、この沢登りの日、ヤマビル(蛭:ヒル)は天気が良すぎたのか?一匹も見なかった。
ヒル下がりのジョニーを持っていたけど使わなかった!
・・・っていうか、前にツメカリ谷出合でヒルをクッツケテた人が居た。
ツメカリ谷・・・特に源頭部からアマゴ谷にかけて、ドロドロの源流を歩いたけどヒルは居なかった。
夕立のあとでは違うのだろうか・・・
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