2012,02,15, Wednesday/五代目
この日の天気予報は『曇のち昼ごろから雨(または雪)降水確率80%』。
この日、本当は師匠主催の山行があったのだが、↑こんな天気予報だったので中止になったのだ。
でも2週連続で山歩きが出来ないのは我々夫婦のメタボ体に良くない・・・そんな不安から「レインウエアを着てでも山を歩いてこよう!」と一念発起で鎌尾根へ行くことにした。
(山行日2012年2月13日)
夫婦で鎌尾根は2010年10月に登っている。私単独では2011年5月のシャクナゲの時期、冬山は2011年1月に師匠主催の山行に参加している。この時は雪がたっぷりで面白かったが、嫁さんは子ども達の風邪や振替休日の都合で留守番だった。嫁さんにも雪の鎌尾根を歩かせてやろう!そう思って鎌尾根に行くことを決めた。
この日の宮妻峡の駐車場(8:45am)は車が一台も止まっていない。カズラ谷の駐車地も誰もいない。貸切かいな?と嬉しい半面、先週のように雨にならないでオクレ!と心で祈る。
登山靴にスパッツを履いていると「あれ?」と嫁さん。「あ!私!家に帽子忘れた!」仕方ないので私が汗拭きタオルを頭に巻き、私が被ろうと思って持ってきていたビーニー帽を嫁さんに貸してあげた。
上下レインウエアを着込んでピッケル片手にレッツゴー。
40分歩いて水沢峠登山口を目指す。道の雪だが、不動橋までは日陰で少し雪解け水が凍っているほかは無く、不動橋から数センチの積雪だった。
なんだか天気も晴れて林道歩きが暑い。途中で衣類調整をして登山口へ入る。ここから1時間かけて水沢峠を目指す。
最後のルンゼ手前の植林帯で溶けた雪が凍っていて少し滑ったがノーアイゼンで歩いてこれた。
ルンゼも前日のトレースが残っていて楽々とポタポタ滝の下まで到着。
このポタポタ滝は冬は凍結していて綺麗なのだが、この日は溶けて、上部の氷柱が折れ、氷がしこたま落下してくる。下で口をあけて眺めていると非常に危険。
通常、この滝を越えると左に一旦登ってルンゼの右岸をトラバースしながら詰め上がるのだが、先行していた嫁さんは何気に直登するトレースに乗っていた。
しかも左側の岩壁っぽい場所を登る。「ツウなルートを目指すなぁ」と後で感心していたら、間もなく行き詰まった(-_-;) トップを交代して右の水の染み出ているザレを登り、左からやってくる本ルートと合流。
もう少し雪が深くて締まっていたら嫁さんの乗っていたルートでもキックステップで登れただろうに(^_^;)
程なくして水沢峠に到着。県境稜線尾根はやっぱり風が吹き抜けていくがそよ風程度。でも吹きっさらしの稜線は凍っている場所?とアイゼンを装着する。
水沢岳へ取り付いてすぐに見晴らしの良いザレ尾根に出る。
ここは馬の背と言われている場所なのだが秋に登った奥穂高岳の馬の背と比べると水平な12畳敷の座敷の上に居るようだ。
雪庇のある稜線はトレースの上に雪が積もった?という感じでウッスラトレースが見え隠れしている。
雪で覆われた水沢峠は給水しただけで先に進んだ。
カマが見えた。
「よっしゃ!行くぞ!」と気合が入る。
ここから一旦急降下。
茸岩と言われている場所だ。左の二次林の木を掴みながら降りれば大した事はない。
たっぷりの雪のテラスだが風は無い。
風で削られた場所がちょうどベンチのようだ。時計を見ると昼前だったのでそこに座ってカップラーメンとパンを食る。
食後もしばらく先頭で歩いていたのだが、雪はかなり湿気がある。だから非常に重く、アイゼンの底が30cmのシークレットじゃないブーツ状態。私が今使っているカシンの12本爪アイゼンはアンチスノープレートが付いているのに1歩あるくたびにピッケルで雪を落とさねばならない。
でも、ツイ面倒くさくて放置しながらムリムリ歩いていたら超重い。しかも高下駄、バランスを取りながら綱渡りしているようで矢鱈に疲れる。
上の写真・・・左の足首の向きが変になってるような・・・
結局、嫁さんの使っているシモンの10本爪は爪が短く雪離れが良いらしいのでトップを代わってもらった。
白滝山尾根分岐の急斜面はたっぷりの雪で覆われていた。
ピッケルを刺して一人ずつバックダウンして降りる。
13時頃、綿向山方面が暗くなったなぁと思っていたら雪が降ってきた。
(衝立岩付近:結局この日の雪は風も無く、時折、降ったりやんだりで終始大した事はなかった。)
この後の痩せ尾根の雪庇を越えていくのが面白い。
雪庇を踏み抜かないように・・・
足場を作ろうと乱暴に足踏みすると落とし穴にハマったり、
高下駄状態になったアイゼンでは斜め斜面に足を置けずに滑落寸前になったり!(何度も(^_^;)
ザレた最後の岩頭に到着。
鎌ヶ岳山頂に登山者が3人(?)こちらを見物しているようだ。
雨乞岳を中心に左へ清水の頭、綿向山。
雨乞岳の右奥にイブネ・クラシが見える。
さぁ、ここから下るのがちょっと面白い。
急降下する場所は3mほど。
ここは鎖があるのだが雪に埋れて今日は見えない。先行する嫁さんにアイゼンの前爪&ピッケルの使い方を教えたところ、スルスルとバックダウンで降りてしまった。
続くカニのヨコバイのトラバースも難なく通過。
念の為にザイルも持ってきたが出番なしだった。(ワカンもね(^_^;)
雪はサラサラ・チラチラで大した事はないがすでに14時を回っているので今回も鎌ヶ岳には立ち寄らずにカズラ谷を降りることにした。
シリセードで降りようと思い、ヒップソリを持ってきたが雪の量が少なく尻が痛そうだったし、雪上に動物たちの糞があちらこちらにあったので、ヒップソリは一度も使わずでヨタヨタと歩いて降りる。
凍っているかも?とアイゼン高下駄式二足歩行で1時間30分あまり・・・サポーターしながらでも膝周りが痛い!・・・今思えばもっと早くアイゼンを外して歩けばよかった。標高が下がると雪は霧雨状態の氷雨となったが雨にふられずに無事に下山完了。
水沢まで車を走らせると氷雨は雨になった。(亀山でミゾレまじりの雪だったが伊賀は本降りの雨でした)
2010年の早春、師匠に紅ヶ岳へ連れて行ってもらって始めた山登り。私個人として今回は通算四回目の鎌尾根歩きだった。総体的に大好きなコースなんだけれどカズラ谷の上り下りの退屈さだけが・・・なのだ。そのかわりに安全に降りれるんだけどねぇ(^_^;)
距離:8.295km(沿面:8.725km)
所要時間:7時間13分
累積標高差:プラス1066m マイナス1068m
8:50カズラ谷駐車地9:00
9:29不動橋の先(衣類調整)9:36
9:40水沢峠登山口
10:41水沢峠10:54
11:26水沢岳10:29
11:44昼食(ca.961m)12:14
12:29 P1028
12:43白滝山尾根分岐(通過)12:46
14:22カズラ谷・岳峠分岐(通過)
14:40雲母尾根分岐(通過)
15:47アイゼン収納15:51
15:56カズラ谷駐車地16:07
この日、本当は師匠主催の山行があったのだが、↑こんな天気予報だったので中止になったのだ。
でも2週連続で山歩きが出来ないのは我々夫婦のメタボ体に良くない・・・そんな不安から「レインウエアを着てでも山を歩いてこよう!」と一念発起で鎌尾根へ行くことにした。
(山行日2012年2月13日)
夫婦で鎌尾根は2010年10月に登っている。私単独では2011年5月のシャクナゲの時期、冬山は2011年1月に師匠主催の山行に参加している。この時は雪がたっぷりで面白かったが、嫁さんは子ども達の風邪や振替休日の都合で留守番だった。嫁さんにも雪の鎌尾根を歩かせてやろう!そう思って鎌尾根に行くことを決めた。
この日の宮妻峡の駐車場(8:45am)は車が一台も止まっていない。カズラ谷の駐車地も誰もいない。貸切かいな?と嬉しい半面、先週のように雨にならないでオクレ!と心で祈る。
登山靴にスパッツを履いていると「あれ?」と嫁さん。「あ!私!家に帽子忘れた!」仕方ないので私が汗拭きタオルを頭に巻き、私が被ろうと思って持ってきていたビーニー帽を嫁さんに貸してあげた。
上下レインウエアを着込んでピッケル片手にレッツゴー。
40分歩いて水沢峠登山口を目指す。道の雪だが、不動橋までは日陰で少し雪解け水が凍っているほかは無く、不動橋から数センチの積雪だった。
なんだか天気も晴れて林道歩きが暑い。途中で衣類調整をして登山口へ入る。ここから1時間かけて水沢峠を目指す。
最後のルンゼ手前の植林帯で溶けた雪が凍っていて少し滑ったがノーアイゼンで歩いてこれた。
ルンゼも前日のトレースが残っていて楽々とポタポタ滝の下まで到着。
このポタポタ滝は冬は凍結していて綺麗なのだが、この日は溶けて、上部の氷柱が折れ、氷がしこたま落下してくる。下で口をあけて眺めていると非常に危険。
通常、この滝を越えると左に一旦登ってルンゼの右岸をトラバースしながら詰め上がるのだが、先行していた嫁さんは何気に直登するトレースに乗っていた。
しかも左側の岩壁っぽい場所を登る。「ツウなルートを目指すなぁ」と後で感心していたら、間もなく行き詰まった(-_-;) トップを交代して右の水の染み出ているザレを登り、左からやってくる本ルートと合流。
もう少し雪が深くて締まっていたら嫁さんの乗っていたルートでもキックステップで登れただろうに(^_^;)
程なくして水沢峠に到着。県境稜線尾根はやっぱり風が吹き抜けていくがそよ風程度。でも吹きっさらしの稜線は凍っている場所?とアイゼンを装着する。
水沢岳へ取り付いてすぐに見晴らしの良いザレ尾根に出る。
ここは馬の背と言われている場所なのだが秋に登った奥穂高岳の馬の背と比べると水平な12畳敷の座敷の上に居るようだ。
雪庇のある稜線はトレースの上に雪が積もった?という感じでウッスラトレースが見え隠れしている。
雪で覆われた水沢峠は給水しただけで先に進んだ。
カマが見えた。
「よっしゃ!行くぞ!」と気合が入る。
ここから一旦急降下。
茸岩と言われている場所だ。左の二次林の木を掴みながら降りれば大した事はない。
たっぷりの雪のテラスだが風は無い。
風で削られた場所がちょうどベンチのようだ。時計を見ると昼前だったのでそこに座ってカップラーメンとパンを食る。
食後もしばらく先頭で歩いていたのだが、雪はかなり湿気がある。だから非常に重く、アイゼンの底が30cmのシークレットじゃないブーツ状態。私が今使っているカシンの12本爪アイゼンはアンチスノープレートが付いているのに1歩あるくたびにピッケルで雪を落とさねばならない。
でも、ツイ面倒くさくて放置しながらムリムリ歩いていたら超重い。しかも高下駄、バランスを取りながら綱渡りしているようで矢鱈に疲れる。
上の写真・・・左の足首の向きが変になってるような・・・
結局、嫁さんの使っているシモンの10本爪は爪が短く雪離れが良いらしいのでトップを代わってもらった。
白滝山尾根分岐の急斜面はたっぷりの雪で覆われていた。
ピッケルを刺して一人ずつバックダウンして降りる。
13時頃、綿向山方面が暗くなったなぁと思っていたら雪が降ってきた。
(衝立岩付近:結局この日の雪は風も無く、時折、降ったりやんだりで終始大した事はなかった。)
この後の痩せ尾根の雪庇を越えていくのが面白い。
雪庇を踏み抜かないように・・・
足場を作ろうと乱暴に足踏みすると落とし穴にハマったり、
高下駄状態になったアイゼンでは斜め斜面に足を置けずに滑落寸前になったり!(何度も(^_^;)
ザレた最後の岩頭に到着。
鎌ヶ岳山頂に登山者が3人(?)こちらを見物しているようだ。
雨乞岳を中心に左へ清水の頭、綿向山。
雨乞岳の右奥にイブネ・クラシが見える。
さぁ、ここから下るのがちょっと面白い。
急降下する場所は3mほど。
ここは鎖があるのだが雪に埋れて今日は見えない。先行する嫁さんにアイゼンの前爪&ピッケルの使い方を教えたところ、スルスルとバックダウンで降りてしまった。
続くカニのヨコバイのトラバースも難なく通過。
念の為にザイルも持ってきたが出番なしだった。(ワカンもね(^_^;)
雪はサラサラ・チラチラで大した事はないがすでに14時を回っているので今回も鎌ヶ岳には立ち寄らずにカズラ谷を降りることにした。
シリセードで降りようと思い、ヒップソリを持ってきたが雪の量が少なく尻が痛そうだったし、雪上に動物たちの糞があちらこちらにあったので、ヒップソリは一度も使わずでヨタヨタと歩いて降りる。
凍っているかも?とアイゼン高下駄式二足歩行で1時間30分あまり・・・サポーターしながらでも膝周りが痛い!・・・今思えばもっと早くアイゼンを外して歩けばよかった。標高が下がると雪は霧雨状態の氷雨となったが雨にふられずに無事に下山完了。
水沢まで車を走らせると氷雨は雨になった。(亀山でミゾレまじりの雪だったが伊賀は本降りの雨でした)
2010年の早春、師匠に紅ヶ岳へ連れて行ってもらって始めた山登り。私個人として今回は通算四回目の鎌尾根歩きだった。総体的に大好きなコースなんだけれどカズラ谷の上り下りの退屈さだけが・・・なのだ。そのかわりに安全に降りれるんだけどねぇ(^_^;)
距離:8.295km(沿面:8.725km)
所要時間:7時間13分
累積標高差:プラス1066m マイナス1068m
8:50カズラ谷駐車地9:00
9:29不動橋の先(衣類調整)9:36
9:40水沢峠登山口
10:41水沢峠10:54
11:26水沢岳10:29
11:44昼食(ca.961m)12:14
12:29 P1028
12:43白滝山尾根分岐(通過)12:46
14:22カズラ谷・岳峠分岐(通過)
14:40雲母尾根分岐(通過)
15:47アイゼン収納15:51
15:56カズラ谷駐車地16:07
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