2020,05,09, Saturday/五代目
コロナ禍で山行自粛していたゴールデンウィークの4月
某日朝9時頃。
S警察署から電話が鳴った。
Tさんは、ご存じですよね?
山に出かけると言い残して2日経過しているのですが、家に帰って来ないとご家族から相談がありまして・・・
まずは過去にTさんと山行を共にした山友と連絡を取り合う。
嫁さんを連絡の集約担当として彼の乗っていた車を探しすことにした。
手分けして鈴鹿の御池岳~油日岳、霊山の駐車場や駐車地を片っ端から見に行った。
大阪から駆け付けてくれていたUさんが、鈴鹿スカイライン滋賀県側某所で車を発見。
私も駆け付け車を確認。車を探していたメンバーと警察に連絡。
Uさんと私がその登山口から三人山へ方面へ捜索に入った。
すれ違った登山者が三人山あたりで鈴の音を聞いたような・・・と、いう情報を得たが、手掛かりは見つからず・・・
日没が近づいてきたので引き返す。
せめて何か手掛かりでも・・・と、クラ谷支流に降り立ちバリエーションルートで下山した。「パピー!Tさーん!」と叫びながら探し回ったが何の手掛かりも得られなかった。
(パピーはTさんが連れて歩いていた愛犬の愛称)
下山すると警察とTさんの家族、一緒に車を探していたKさんが私たちを待っていた。
明日から警察と消防の捜索隊が編成されて捜索を開始する。とのこと。
私たちTさんの山友は、出来る限りボランティア捜索に参加してくれそうな人に連絡を取り、今回の経緯と捜索予想範囲を伝えた。帰宅後はネットでの情報収集。Tさんの目撃情報が無いか?手掛かりになる人がいないか?
翌朝、Uさん、某倶楽部の沢のエキスパートYさんと捜索。
クラ谷下部、クラ谷支流を捜索。
見つからず。
捜索本部に行き全捜索ルートを書き写し、捜索漏れをチェック。
それをフィードバックするように捜索済みマップを作り山友と連絡を取り合う。
各方面に連絡を取り、Tさん遭難について情報提供と共有をしてほしいと連絡をとりまくる。
その翌日は仕事の都合上、捜索に参加できず。
ネットで目撃者現れる。東雨乞岳↑雨乞岳で、すれ違っている。
しかし、見つからず。
捜索本部は解散。
山での手掛かりがないと判断、山以外の捜索になるらしい。
この日の捜索本部の捜索ルートを写真に撮ってLINEで送ってもらい。捜索済み地図を更新。共有。
店を臨時休業にしてUさん、嫁さんと捜索に参加。
警察の捜索班が最終チェック捜索をしていた。
これで、山での捜索は最後らしい。
私たちは捜索漏れになっている植林帯。大きな木の陰。
TKさんが好きだった三人山と七人山の間にあるコバを捜索。
その後、捜索していないバリルート検証。
地図確認している足元にモモイロキランソウ
見つからず。
バリルート
最後の尾根端は崖で下れず。
比較的傾斜の緩い谷っぽい場所をムリムリにズリ降りて着地。
捜索関係者の集合駐車場に行き、捜索済み地図を聞き取り。
捜索済み地図を更新せねば。
最新版を地図にして渡そうと帰宅後に編集。
GPXファイルで欲しいという要望に応えるために全ルートを一筆書きしなおしてGPXファイル化することに成功。
主要関係者にメールやLINEで連絡を取り、使ってもらうようにした。
明日も仕事の都合で捜索に参加できない。
目撃者情報をネットで調査。
遭難から6日経過。
私は家業をこなすために自宅。
ボランティアだけが朝から捜索活動を続けていた。
12:45見つかった!と山友のUさんから電話。
Uさんが見つけたのではなく、Uさんの山友のzさんとBちゃんが見つけた。zさんの見つけた場所は谷の中で携帯の電波が届かないので、電波状況の良い場所に移動中。
zさんが連絡を取りやすかったUさんに発見の一報が入ったが、Uさんは捜索担当警察の連絡先が分からない。そこでUさんは私に電話してきて、あとの処理を託された。
12:53zさんの電話と繋がった。音声が切れ切れで電波状況があまり良くない。の状況を聞くが、河床にある倒木の上に「うつ伏して」倒れており、顔は確認してこなかったが、呼びかけに反応が無い。同行のBちゃん(看護師)曰く、死亡している。とのこと。発見の一報をするために自分は急斜面をよじ登った。警察への連絡を頼む。発見場所を国土地理院地形図で確認。鈴鹿:御在所岳西面の黒谷:標高9XXm。沢分岐より少し下。渓谷の河床に遺体。上空は木々に覆われている。Tさんの愛犬は周囲に居ない。
捜索担当の警察署に連絡を取った。
県警ヘリを現場に飛ばして現地確認の後、対処するとのこと。
15:08zさんから電話。Tさんの愛犬を連れて郡界尾根を下山している。あれからしばらくして滋賀県警のヘリがやってきた。現場上空を低空ホバリングして現場確認しているとリードを付けたままのワンコが上流方面から現れてTさんの手をペロペロ舐めだした。きっとヘリの音が怖くなって出てきたんだろう。よくも岩だらけの沢をリードを付けたままで6日間...この子はその間、沢の水だけを飲んで隠れていたんだろうか・・・
県警ヘリのスピーカーは、「これから収容作業にかかるので、現場を離れてください。現場を離れてもらわないと作業が開始できないので、速やかに退去してください。」
「お前のご主人様は、一緒に帰れないよ。行こうか?」と声をかけると、Tさんの方を振り返り、振り返りながらワンコは、zさんとBちゃんに付いてきたそうだ。
捜索にあたられた皆さん、お疲れさまでした。
zさん、Bちゃん、よくぞ見つけてくれました。
なぜ、あの場所にTさんが?
また後日、現場に行ってその理由を考えてみよう・・・
某日朝9時頃。
S警察署から電話が鳴った。
Tさんは、ご存じですよね?
山に出かけると言い残して2日経過しているのですが、家に帰って来ないとご家族から相談がありまして・・・
まずは過去にTさんと山行を共にした山友と連絡を取り合う。
嫁さんを連絡の集約担当として彼の乗っていた車を探しすことにした。
手分けして鈴鹿の御池岳~油日岳、霊山の駐車場や駐車地を片っ端から見に行った。
大阪から駆け付けてくれていたUさんが、鈴鹿スカイライン滋賀県側某所で車を発見。
私も駆け付け車を確認。車を探していたメンバーと警察に連絡。
Uさんと私がその登山口から三人山へ方面へ捜索に入った。
すれ違った登山者が三人山あたりで鈴の音を聞いたような・・・と、いう情報を得たが、手掛かりは見つからず・・・
日没が近づいてきたので引き返す。
せめて何か手掛かりでも・・・と、クラ谷支流に降り立ちバリエーションルートで下山した。「パピー!Tさーん!」と叫びながら探し回ったが何の手掛かりも得られなかった。
(パピーはTさんが連れて歩いていた愛犬の愛称)
下山すると警察とTさんの家族、一緒に車を探していたKさんが私たちを待っていた。
明日から警察と消防の捜索隊が編成されて捜索を開始する。とのこと。
私たちTさんの山友は、出来る限りボランティア捜索に参加してくれそうな人に連絡を取り、今回の経緯と捜索予想範囲を伝えた。帰宅後はネットでの情報収集。Tさんの目撃情報が無いか?手掛かりになる人がいないか?
翌朝、Uさん、某倶楽部の沢のエキスパートYさんと捜索。
クラ谷下部、クラ谷支流を捜索。
見つからず。
捜索本部に行き全捜索ルートを書き写し、捜索漏れをチェック。
それをフィードバックするように捜索済みマップを作り山友と連絡を取り合う。
各方面に連絡を取り、Tさん遭難について情報提供と共有をしてほしいと連絡をとりまくる。
その翌日は仕事の都合上、捜索に参加できず。
ネットで目撃者現れる。東雨乞岳↑雨乞岳で、すれ違っている。
しかし、見つからず。
捜索本部は解散。
山での手掛かりがないと判断、山以外の捜索になるらしい。
この日の捜索本部の捜索ルートを写真に撮ってLINEで送ってもらい。捜索済み地図を更新。共有。
店を臨時休業にしてUさん、嫁さんと捜索に参加。
警察の捜索班が最終チェック捜索をしていた。
これで、山での捜索は最後らしい。
私たちは捜索漏れになっている植林帯。大きな木の陰。
TKさんが好きだった三人山と七人山の間にあるコバを捜索。
その後、捜索していないバリルート検証。
地図確認している足元にモモイロキランソウ
見つからず。
バリルート
最後の尾根端は崖で下れず。
比較的傾斜の緩い谷っぽい場所をムリムリにズリ降りて着地。
捜索関係者の集合駐車場に行き、捜索済み地図を聞き取り。
捜索済み地図を更新せねば。
最新版を地図にして渡そうと帰宅後に編集。
GPXファイルで欲しいという要望に応えるために全ルートを一筆書きしなおしてGPXファイル化することに成功。
主要関係者にメールやLINEで連絡を取り、使ってもらうようにした。
明日も仕事の都合で捜索に参加できない。
目撃者情報をネットで調査。
遭難から6日経過。
私は家業をこなすために自宅。
ボランティアだけが朝から捜索活動を続けていた。
12:45見つかった!と山友のUさんから電話。
Uさんが見つけたのではなく、Uさんの山友のzさんとBちゃんが見つけた。zさんの見つけた場所は谷の中で携帯の電波が届かないので、電波状況の良い場所に移動中。
zさんが連絡を取りやすかったUさんに発見の一報が入ったが、Uさんは捜索担当警察の連絡先が分からない。そこでUさんは私に電話してきて、あとの処理を託された。
12:53zさんの電話と繋がった。音声が切れ切れで電波状況があまり良くない。の状況を聞くが、河床にある倒木の上に「うつ伏して」倒れており、顔は確認してこなかったが、呼びかけに反応が無い。同行のBちゃん(看護師)曰く、死亡している。とのこと。発見の一報をするために自分は急斜面をよじ登った。警察への連絡を頼む。発見場所を国土地理院地形図で確認。鈴鹿:御在所岳西面の黒谷:標高9XXm。沢分岐より少し下。渓谷の河床に遺体。上空は木々に覆われている。Tさんの愛犬は周囲に居ない。
捜索担当の警察署に連絡を取った。
県警ヘリを現場に飛ばして現地確認の後、対処するとのこと。
15:08zさんから電話。Tさんの愛犬を連れて郡界尾根を下山している。あれからしばらくして滋賀県警のヘリがやってきた。現場上空を低空ホバリングして現場確認しているとリードを付けたままのワンコが上流方面から現れてTさんの手をペロペロ舐めだした。きっとヘリの音が怖くなって出てきたんだろう。よくも岩だらけの沢をリードを付けたままで6日間...この子はその間、沢の水だけを飲んで隠れていたんだろうか・・・
県警ヘリのスピーカーは、「これから収容作業にかかるので、現場を離れてください。現場を離れてもらわないと作業が開始できないので、速やかに退去してください。」
「お前のご主人様は、一緒に帰れないよ。行こうか?」と声をかけると、Tさんの方を振り返り、振り返りながらワンコは、zさんとBちゃんに付いてきたそうだ。
捜索にあたられた皆さん、お疲れさまでした。
zさん、Bちゃん、よくぞ見つけてくれました。
なぜ、あの場所にTさんが?
また後日、現場に行ってその理由を考えてみよう・・・
コメント
つばや五代目さん、こんばんは。
> 捜索済み地図を更新せねば。
> 目撃者情報をネットで調査。
睡眠時間を削っての「捜索地図更新」お疲れ様でした。
zippさんはこの地図を1枚携えて捜索に向かい、
黒谷の滝より上流が消し込まれていないのを見て
捜索を決断して黒谷を登り発見されました。
多くのボランティアが捜索に携わりましたが
捜索範囲の割り振り等の統率がなされていない中で
つばや五代目さんの「捜索地図」とzippさんの読みが
早期発見の功を奏しました。
お疲れ様でした。ありがとうございました。
> 捜索済み地図を更新せねば。
> 目撃者情報をネットで調査。
睡眠時間を削っての「捜索地図更新」お疲れ様でした。
zippさんはこの地図を1枚携えて捜索に向かい、
黒谷の滝より上流が消し込まれていないのを見て
捜索を決断して黒谷を登り発見されました。
多くのボランティアが捜索に携わりましたが
捜索範囲の割り振り等の統率がなされていない中で
つばや五代目さんの「捜索地図」とzippさんの読みが
早期発見の功を奏しました。
お疲れ様でした。ありがとうございました。
| グー(伊勢山上住人) | EMAIL | URL |
2020/07/06 11:22 PM | YCxv4NK. |
保留中コメント:0件
褒めて貰うと照れますよ
| 五代目 | EMAIL | URL |
2020/07/07 06:47 PM | V46cMTY6 |
保留中コメント:0件
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