2025,01,29, Wednesday/五代目
1月27日は高所は暴風が吹き天候も悪いという天気予報
滋賀県の琵琶湖以南で鈴鹿山脈の北の低山なら一日遊べそうだと分かったので急遽この計画を思いついた。

(フユイチゴ)
ルート:上山天満天神社P→猪子山→下日吉山→P336伊庭山→地獄越→繖山(観音寺山)→安土町石寺(草の根広場)→五個荘山本町→貴船神社→清水山(箕作城跡):北箕作山→腰越峠→南箕作山→赤神山(太郎坊山)→太郎坊宮(阿賀神社)→太郎坊宮登山口駐車場
山行日:2025年1月27日
太郎坊宮の駐車場でUHさんと落ち合って私の車で猪子山登山口へ

スタートは上山天満天神社の鳥居前の駐車場
ここにはトイレ(お尻が冷たい洋式)あり。
鳥居の側に登山道があったけど、猪子山公園の案内板を見て園内を歩くことにした

琵琶湖の対岸から白髭明神が岩船に乗ってここまでやってきたと伝わるデッカイ岩(岩船)

これを御神体に岩船神社があった。
道を挟んだ場所には古墳の玄室

170cmの筆者が入っても余裕の猪子山23号墳(山面古墳群)
朝の散歩に来ているオバサマたちがたくさん居る公園で登山装備の私達はかなり浮いている?(~_~;)

そそくさと、上山天満天神社へ向かう
立派な境内を経て本殿の横を通って登山道へ

尾根に設けられた登山道を歩き始めるとすぐに好展望

JR東海道本線の能登川駅が足下にある
階段の整備された緩やかな登山道は雑木林

ショウジョウバカマ

イワカガミ

振り返ると北西方向、伊庭内湖ごしに比良の山々

低い位置に霧が発生している
北東方向には三重ヶ嶽や大御影山などの山並み

神社から20分あまりで猪子山に到着

ここは、点名:上山(四等三角点267.54m)があった。
案内板にすぐそこに北向十一面岩屋観音と書かれていたので行ってみたら、いきなり巨岩=磐座(イワクラ)?

玉祖神命?
そしてここの展望地からは東に鈴鹿の山々が見えて

ズームすると御池岳が見えてるやん
北向十一面岩屋観音前の展望地は比良山系の特等席

荒神山(手前)の後ろは横山岳~金糞岳

右手の白い山は伊吹山
北向十一面観音さんとご対面

靴を脱がないと本尊のそばに近づけないのでズームアップ
岩のくぼみに安置されている石仏が御本尊。

よく見ると首に傷?というか?
落ちたのをくっつけている???
縦走せねばならないので、猪子山へ戻り、お整備された尾根道をあるく。
ゆるゆると登っていけば予定外の山銘板

ここって下日吉山って言うんだ(・_・;)
下って、登ってが繰り返される。
登っていくとユルイ頭頂部にはP2、P3、と標識が着いている。

植林があったりするものの、尾根道は予想外に二次林で明るい
次のピークはP6?

このP6=P336は伊庭山という山名があるらしい。
伊庭山からは、ゆるゆる下り道。時々に展望場所みたいな所がある。
登りに転じた所から西に岩のある展望台。

修験回峯の札がたくさんある。
この先にある西国三十三所札所の観音正寺に繖峯修験道の根本道場があるためらしい。
ここの展望はこんな感じ。
手前の低い森は安土山の北端

雪のある比良山系の手前部分は八幡山や奥島山
登山道に戻ると東に膨大な段数の石階段

五個荘の石馬寺へ続く石階段。
このすぐそばに道を二分する大岩?

御神体かな?文字が彫られているが風化していてよくわからない。
この先には神社があった。

雨宮龍神社・・・由緒書きの看板や御手洗場、山門があって石階段を登って行くと磐座や神木があり、端正な佇まいの社殿があった。

山の上にある社にしては何だか立派だなぁと近づいてみたら、その装飾に驚いた

なんという籠彫り!このように緻密な彫り物は滅多にお目にかかれない!

なぜ、このような山上にあるのか?
雨宮龍神社(標高301m)で休憩をして、登山道に戻り、坂道を下っていく。
下っていく途中から次に登るピークが見えてきた。

この先のピークが繖山432.6mのようだ
鞍部まで下っていくと峠の地蔵があった。

地獄越と呼ばれている峠で須田町から石馬寺町への道の交差点で標高216m
この物騒な名前の峠の由来は「1568年(永禄11)六角義賢が織田信長の上洛を阻止しようとして戦い、佐々木城や観音寺城が落城したおり、六角方の落人でこの谷はこの世の地獄のようになった」からだそうです。
ここからが今日の一番標高差の登り

と言っても整備された道で標高差210mあまり
展望地から北東に伊吹山と霊山山が見える

今回の山行、意外と展望がよく、低山ながらナカナカだと驚かされた
標高300mを越して今度は北西の展望

手前に安土山があり、近江八幡の山や比叡山から比良山系が一望だ。
標高350mを過ぎ、登りの角度が緩くなった
この時期の山は枯れたコウヤボウキがある

ピンクの綿毛が可憐。
コウヤボウキは落葉小低木で草ではなく「木」
名前の通り、高野山で箒の材料にされていた。
標高380mで来た道を振り返ると先程まで見えなかった西の湖も見えるようになった

昔、足漕ぎボートを借りてブラックバスを釣りに来たことがあった場所だ。
ゆるゆると進み、最後に標高差50mほどググっと登れば繖山山頂

二等三角点の点名も繖山(432.57m)

西からの道は安土山の北腰越からの道だ

南へ歩いていくと少し登っていく

地形図に電波塔のマークがあるあたり。(電波塔あったっけ?)
このあたりが本日の標高の最高点で標高440m
お寺の拝観料の都合で地形図上の観音寺城跡には行かずに佐々木城跡方向に行く

ここの城跡は日本五大山城と呼ばれた中の1つで国の史跡に指定されている。
南北朝時代の建武2年(1335年)に、南朝側の北畠顕家軍に備えて北朝の六角氏頼が篭もったという記述があり、この頃から六角氏が繖山を利用していた事が分かる。

城趾マニアにとって、一日だけの滞在時間では済まされない規模の城郭群があるのだが、今日は素通りするだけにする。

(石碑にイタズラ彫りをしたヤツは誰やねん・・・)
この城趾は日本100名城の52番にもなっている場所なのである

とりあえず、ねずみ岩のあるところへ行こうとしたら、その手前で巨岩の上に登れる?

かなりデッカイ岩だけど、これは無名なようだ。

高さも8mくらいありそう。
この岩の場所から登山道を降りた場所に「ねずみ岩」

姿はネズミっぽくない。
鼠ではなく、根積か?
観音正寺の手前から南の眺望が広がる

手前に布施山や鏡山。鏡山の後ろは飯道山

遠望は三峰山、倶留尊山、高見山など室生火山群まで見えている
せっかくなので西国三十二番札所・観音正寺を受付所の外から見物

聖徳太子と人魚伝説のあるお寺だそうだ。
そして観音寺城跡

別の日に、ここだけに来なければならないねぇ(^_^)
志納金を払ってトイレを借りた

鐘楼の屋根が破損しているけど国登録有形文化財なので修繕するのも大変なんだろうなぁ
さぁ、下山しなくっちゃ!と林道を歩き出すと石垣

この道沿いも城趾なんだね
その先も山側に巨岩があるな・・・と眺めていると鳥居と石段。「於くのいん」の石柱。

ああ、この上に「奥の院」があるのね。
でも、もうすぐ12時なので次回のお楽しみに・・・
教訓の書かれた木札を読みながら下山路を探す

(↑ここは佐々木城跡・三角点への登り口)
五個荘清水鼻方面に降りていきたいので源三谷を下る

踏み跡は、あるんだけれど

笹が茂って、シダが茂って

ダニの居ない冬で良かった
水の流れ出した細い谷を跨いで左岸にうつると植林の森になった
すぐに堰堤があって林道沿いに下っていく・・・
え?重機が何台もあるやん?

どうやら護岸と砂防堰堤を2つの谷に設置しているようだ。
この日は工事は休みだったのか?それとも昼休み?で重機は動かず。
誰も居ない。
工事現場から未舗装路を下って里に出た。

令和7年3月14日まで工事しているらしい。
ここは旧中山道。
あら?もう12時半や。
お昼ごはんを食べないとね。

あ、前に公園がありますやん。
ベンチもあるし、トイレもあるし。
ここで昼食にしましょう。
民家の横の公園。桜の木の下のベンチでカップ麺にお湯を入れた

出来上がるのを待っていたら後ろの車庫の電動シャッターが開いて、乗用車に乗ったオバサマが不審そうに私達を発見(~_~)?ダレ
こちらは「こんにちは~」と愛想よく会釈。
車のオバサマは怪訝な顔で出かけていった(~_~;)
この公園の横には池があってハスが生えている

この公園と池の間に四等三角点:点名:石寺(107.24m)があるハズなんだが、食後に探しに行っても見つからず。帰宅後に調べてみたら、フェンス沿い公園側の地中に標石があって、鉄製の蓋で覆われていてパッと見では見れないらしい。
食後は箕作山の登山口まで民家の横を通って移動。
石寺栢尾バス停の近く

常夜灯と地蔵さんの祠と山本松太郎記念碑?山本さん?だれ?
東に進んで清水鼻の名水

うーん、飲みたいと思える施設じゃないなぁ
国道8号線を渡ってコープしが東近江センター横を通って東海道新幹線の高架をくぐる

ずっとアスファルト舗装路を歩く
住宅地の手前で来た道を振り返ると東海道新幹線の向こうに繖山が見えた

この新幹線の走行音の騒音。「ゴーーーーーーー!」と、すごくウルサイ。
山の上に居ても何の音だろう?と頻繁に感じていた。
周辺の住民は騒音・振動の補償があるそうだ。
住宅地の奥まで歩くと堀上地蔵堂の標石

その隣にコンクリ製の階段があった。

ここが貴舩神社の参道らしい。
この神社はいわゆる貴船神社で龗(オカミ)神を祀っている。

龗(オカミ)は龍の古語で水や雨を司る神。
隣の赤い鳥居は稲荷社。
神社の鳥居手前から登山道
登る対象は箕作山(みつくりやま)なのだが、箕作山は北箕作山と南箕作山に分かれてい北箕作山は清水山(箕作城跡)と呼ばれているようだ。

道端にはショウジョウバカマがあったり、

イワカガミがあったりする

整備された登山道を登っていくと林内作業道が何回も交差する。
古い道標がある一方で

最近作られたのだろうか、可愛らしい案内板もあった

なかなかの力作ぞろい

鉄塔と送電線が見えてくると標高280mの主稜線。そこに石碑があった

石碑には「史跡 箕作山城址」
でも、その周囲には「箕作城址→」の看板が新旧2枚
箕作山城趾まで あと200mの看板も2枚
ここじゃないのになぜ石碑を昔に建ててしまったんだ?
ゆるゆると尾根道を送電線に沿って登っていく

山頂直下は少しだけ登る

なんだか雲が多くなってきたなぁ

鉄塔広場?

登り切ると、ご夫婦が休憩されていた。

ここが箕作城跡で山頂のようだ。
南には、これから向かう、この場所よりも少し標高の高い箕作山

なんだかすごく雲が低くなってきたような・・・
南東の展望がよく鈴鹿の銚子ヶ口から雨乞岳、綿向山が展望できた

そうそう、ここ北箕作山には三等三角点 点名:山本324.77mが存在している。
南に進むのだが、ここから一気に腰越峠へ標高差116mを下る。

石がゴロゴロ落ちているし岩のある急傾斜でロープが張られていたり、なかなか手ごわい下りだ

下りは15分足らずで舗装路に標高207mの腰越峠に着地

伊野部町方面にはチェーンがなかったが、清水鼻町方面はチェーンがかけられて車両通行止めになっていた。

降りてきた正面に南箕作山への登山口

標高360mまで標高差153mの登り

ピンクの濃いコウヤボウキが点在
後半戦の登坂はけっこうシンドい

東からの尾根道が合流するところに小さな地蔵があった

やがて植林の山になって箕作山山頂は西方向となっているので、縦走路を離れ西へ5分ほど進むと箕作山山頂に到着した。

展望は南北方向が良い。
南はこれから行くラスボスの太郎坊山(赤神山)が手前にあって

奥には油日岳や霊山、伊賀方面が見えているようだが天気が悪くなってきて遠望ができなくなっている。
北の展望は案内図があった。

どんよりしていて、手前の北箕作山の向こうの荒神山などは見えるが平はぼんやりしている。

ここより東に尾根が伸びており、そちらへ進むと小脇山、岩戸山、十三仏登山口へ下っていく。

ラスボス山へ行かねばならないのでツブラジイの大木を見ながら縦走路へ戻った

ゆるゆると尾根を下っていき、分岐を直進して登っていくと今日のラスボスが出現

この岩の塊の上が太郎坊山の別名で知られている「赤神山」の山頂だ。
と言っても登るのは普通に行けば良いだけ。

やっと来たね~!と、岩の上に立つ。

眼下には太郎坊宮のある尾根と甲賀方面

その先に室生火山群
西方向に雪野山~鶏冠山~龍王山、鏡山、三上山、瓶割山、比叡山などが見える

夕日になってきたぞ(^_^;)
北東に伊吹山、霊仙山が見える

さぁさぁ、15時半になってしまった。もう山を降りようか
縦走路の分岐点まで戻って赤神山の東面の山腹道を下っていく

登山道はいたって平和な整備道。
屋寺の石柱や石垣。従是尾屋寺参詣道といった石柱の横を通り進んでいくと手水舎横に出てきた

そこに置かれていた箕作山・麓ハイキングガイドを手にとって眺めてみる筆者。
山行終了にガイドブックを見ても仕方ないのだが・・・
せっかくなので太郎坊宮=阿賀神社を散策
滋賀県神社庁のHPの阿賀神社

拝殿

神紋は「輪宝」=古代インドの武具を象った法具。
稲荷社

夫婦岩の隙間を通って

本殿に到着

本殿前から夫婦岩を見上げて撮影

ここから外界(朝に駐車した場所)へ戻るには石階段をテクテク

修験場として天狗伝説もある

その天狗が太郎坊天狗で、この石像の名前は「かぁくろう」
全景図に書かれているがここの石階段は麓~本殿742段だそうで、それが今日最後の課題(^_^;)

けっこう膝にダメージが・・・

寄進者の名前が書かれている鳥居は白木

一基15万円也

(2025年1月27日現在)
参詣道には、いろんな寄進されたものが並んでいる。石灯籠や狛犬たちもそのメンバー

ちょっと「ひょうきん」な顔の子が居た

なんだかカワイイ
このコは鳥居の陰から睨んでいるチョット怖い子

本来の役割なんだろうけど、おっかない顔
階段を踏み外さないように慎重に下っていきました

成願寺に着いたらあと少しでゴール

無事に駐車場に戻ることができて東近江トレイルの縦走ができました。
山行日:2025年1月27日
グループ山行@月曜山歩
参加者3名(UH、TY、TK)
縦走
歴史
古墳
城趾
寺院
神社

距離:13.2km
所要時間:8時間12分
(うち昼食29分)
最小標高:96m(上山天満天神駐車場)
最大標高:432.57m繖山(きぬがさやま)山頂(観音寺山)※
累積標高:プラス1155mマイナス1123m
※二等三角点432.57m 点名:繖山

点名:上山(四等三角点267.54m)
点名:繖山(二等三角点432.57m)
点名:石寺(四等三角点107.24m)
点名:山本(三等三角点324.77m)
7:00集合:太郎坊宮 登山口駐車場7:10
7:50登山開始場所:上山天満天神駐車場8:06
8:20上山天満天神社8:22
8:45猪子山
8:47北向十一面岩屋観音8:54
9:04下日吉山
9:20伊庭山P336
9:47雨宮龍神社10:02
10:12地獄越
10:52繖山(観音寺山)11:02

11:20佐々木城趾
11:38ねずみ岩
11:39観音正寺(トイレ)11:46

11:56源三谷下山路入口
12:31草の根広場13:00
(昼食29分)
13:23五個荘山本町登山口)
13:24貴船神社
14:00清水山(箕作城跡):北箕作山14:06
14:22腰越峠
14:51南箕作山15:00
15:18太郎坊山(赤神山)15:25
15:43太郎坊宮(阿賀神社)16:05
16:18太郎坊宮登山口駐車場
滋賀県の琵琶湖以南で鈴鹿山脈の北の低山なら一日遊べそうだと分かったので急遽この計画を思いついた。

(フユイチゴ)
ルート:上山天満天神社P→猪子山→下日吉山→P336伊庭山→地獄越→繖山(観音寺山)→安土町石寺(草の根広場)→五個荘山本町→貴船神社→清水山(箕作城跡):北箕作山→腰越峠→南箕作山→赤神山(太郎坊山)→太郎坊宮(阿賀神社)→太郎坊宮登山口駐車場
山行日:2025年1月27日
太郎坊宮の駐車場でUHさんと落ち合って私の車で猪子山登山口へ

スタートは上山天満天神社の鳥居前の駐車場
ここにはトイレ(お尻が冷たい洋式)あり。
鳥居の側に登山道があったけど、猪子山公園の案内板を見て園内を歩くことにした

琵琶湖の対岸から白髭明神が岩船に乗ってここまでやってきたと伝わるデッカイ岩(岩船)

これを御神体に岩船神社があった。
道を挟んだ場所には古墳の玄室

170cmの筆者が入っても余裕の猪子山23号墳(山面古墳群)
朝の散歩に来ているオバサマたちがたくさん居る公園で登山装備の私達はかなり浮いている?(~_~;)

そそくさと、上山天満天神社へ向かう
立派な境内を経て本殿の横を通って登山道へ

尾根に設けられた登山道を歩き始めるとすぐに好展望

JR東海道本線の能登川駅が足下にある
階段の整備された緩やかな登山道は雑木林

ショウジョウバカマ

イワカガミ

振り返ると北西方向、伊庭内湖ごしに比良の山々

低い位置に霧が発生している
北東方向には三重ヶ嶽や大御影山などの山並み

神社から20分あまりで猪子山に到着

ここは、点名:上山(四等三角点267.54m)があった。
案内板にすぐそこに北向十一面岩屋観音と書かれていたので行ってみたら、いきなり巨岩=磐座(イワクラ)?

玉祖神命?
そしてここの展望地からは東に鈴鹿の山々が見えて

ズームすると御池岳が見えてるやん
北向十一面岩屋観音前の展望地は比良山系の特等席

荒神山(手前)の後ろは横山岳~金糞岳

右手の白い山は伊吹山
北向十一面観音さんとご対面

靴を脱がないと本尊のそばに近づけないのでズームアップ
岩のくぼみに安置されている石仏が御本尊。

よく見ると首に傷?というか?
落ちたのをくっつけている???
縦走せねばならないので、猪子山へ戻り、お整備された尾根道をあるく。
ゆるゆると登っていけば予定外の山銘板

ここって下日吉山って言うんだ(・_・;)
下って、登ってが繰り返される。
登っていくとユルイ頭頂部にはP2、P3、と標識が着いている。

植林があったりするものの、尾根道は予想外に二次林で明るい
次のピークはP6?

このP6=P336は伊庭山という山名があるらしい。
伊庭山からは、ゆるゆる下り道。時々に展望場所みたいな所がある。
登りに転じた所から西に岩のある展望台。

修験回峯の札がたくさんある。
この先にある西国三十三所札所の観音正寺に繖峯修験道の根本道場があるためらしい。
ここの展望はこんな感じ。
手前の低い森は安土山の北端

雪のある比良山系の手前部分は八幡山や奥島山
登山道に戻ると東に膨大な段数の石階段

五個荘の石馬寺へ続く石階段。
このすぐそばに道を二分する大岩?

御神体かな?文字が彫られているが風化していてよくわからない。
この先には神社があった。

雨宮龍神社・・・由緒書きの看板や御手洗場、山門があって石階段を登って行くと磐座や神木があり、端正な佇まいの社殿があった。

山の上にある社にしては何だか立派だなぁと近づいてみたら、その装飾に驚いた

なんという籠彫り!このように緻密な彫り物は滅多にお目にかかれない!

なぜ、このような山上にあるのか?
雨宮龍神社(標高301m)で休憩をして、登山道に戻り、坂道を下っていく。
下っていく途中から次に登るピークが見えてきた。

この先のピークが繖山432.6mのようだ
鞍部まで下っていくと峠の地蔵があった。

地獄越と呼ばれている峠で須田町から石馬寺町への道の交差点で標高216m
この物騒な名前の峠の由来は「1568年(永禄11)六角義賢が織田信長の上洛を阻止しようとして戦い、佐々木城や観音寺城が落城したおり、六角方の落人でこの谷はこの世の地獄のようになった」からだそうです。
ここからが今日の一番標高差の登り

と言っても整備された道で標高差210mあまり
展望地から北東に伊吹山と霊山山が見える

今回の山行、意外と展望がよく、低山ながらナカナカだと驚かされた
標高300mを越して今度は北西の展望

手前に安土山があり、近江八幡の山や比叡山から比良山系が一望だ。
標高350mを過ぎ、登りの角度が緩くなった
この時期の山は枯れたコウヤボウキがある

ピンクの綿毛が可憐。
コウヤボウキは落葉小低木で草ではなく「木」
名前の通り、高野山で箒の材料にされていた。
標高380mで来た道を振り返ると先程まで見えなかった西の湖も見えるようになった

昔、足漕ぎボートを借りてブラックバスを釣りに来たことがあった場所だ。
ゆるゆると進み、最後に標高差50mほどググっと登れば繖山山頂

二等三角点の点名も繖山(432.57m)

西からの道は安土山の北腰越からの道だ

南へ歩いていくと少し登っていく

地形図に電波塔のマークがあるあたり。(電波塔あったっけ?)
このあたりが本日の標高の最高点で標高440m
お寺の拝観料の都合で地形図上の観音寺城跡には行かずに佐々木城跡方向に行く

ここの城跡は日本五大山城と呼ばれた中の1つで国の史跡に指定されている。
南北朝時代の建武2年(1335年)に、南朝側の北畠顕家軍に備えて北朝の六角氏頼が篭もったという記述があり、この頃から六角氏が繖山を利用していた事が分かる。

城趾マニアにとって、一日だけの滞在時間では済まされない規模の城郭群があるのだが、今日は素通りするだけにする。

(石碑にイタズラ彫りをしたヤツは誰やねん・・・)
この城趾は日本100名城の52番にもなっている場所なのである

とりあえず、ねずみ岩のあるところへ行こうとしたら、その手前で巨岩の上に登れる?

かなりデッカイ岩だけど、これは無名なようだ。

高さも8mくらいありそう。
この岩の場所から登山道を降りた場所に「ねずみ岩」

姿はネズミっぽくない。
鼠ではなく、根積か?
観音正寺の手前から南の眺望が広がる

手前に布施山や鏡山。鏡山の後ろは飯道山

遠望は三峰山、倶留尊山、高見山など室生火山群まで見えている
せっかくなので西国三十二番札所・観音正寺を受付所の外から見物

聖徳太子と人魚伝説のあるお寺だそうだ。
そして観音寺城跡

別の日に、ここだけに来なければならないねぇ(^_^)
志納金を払ってトイレを借りた

鐘楼の屋根が破損しているけど国登録有形文化財なので修繕するのも大変なんだろうなぁ
さぁ、下山しなくっちゃ!と林道を歩き出すと石垣

この道沿いも城趾なんだね
その先も山側に巨岩があるな・・・と眺めていると鳥居と石段。「於くのいん」の石柱。

ああ、この上に「奥の院」があるのね。
でも、もうすぐ12時なので次回のお楽しみに・・・
教訓の書かれた木札を読みながら下山路を探す

(↑ここは佐々木城跡・三角点への登り口)
五個荘清水鼻方面に降りていきたいので源三谷を下る

踏み跡は、あるんだけれど

笹が茂って、シダが茂って

ダニの居ない冬で良かった
水の流れ出した細い谷を跨いで左岸にうつると植林の森になった
すぐに堰堤があって林道沿いに下っていく・・・
え?重機が何台もあるやん?

どうやら護岸と砂防堰堤を2つの谷に設置しているようだ。
この日は工事は休みだったのか?それとも昼休み?で重機は動かず。
誰も居ない。
工事現場から未舗装路を下って里に出た。

令和7年3月14日まで工事しているらしい。
ここは旧中山道。
あら?もう12時半や。
お昼ごはんを食べないとね。

あ、前に公園がありますやん。
ベンチもあるし、トイレもあるし。
ここで昼食にしましょう。
民家の横の公園。桜の木の下のベンチでカップ麺にお湯を入れた

出来上がるのを待っていたら後ろの車庫の電動シャッターが開いて、乗用車に乗ったオバサマが不審そうに私達を発見(~_~)?ダレ
こちらは「こんにちは~」と愛想よく会釈。
車のオバサマは怪訝な顔で出かけていった(~_~;)
この公園の横には池があってハスが生えている

この公園と池の間に四等三角点:点名:石寺(107.24m)があるハズなんだが、食後に探しに行っても見つからず。帰宅後に調べてみたら、フェンス沿い公園側の地中に標石があって、鉄製の蓋で覆われていてパッと見では見れないらしい。
食後は箕作山の登山口まで民家の横を通って移動。
石寺栢尾バス停の近く

常夜灯と地蔵さんの祠と山本松太郎記念碑?山本さん?だれ?
東に進んで清水鼻の名水

うーん、飲みたいと思える施設じゃないなぁ
国道8号線を渡ってコープしが東近江センター横を通って東海道新幹線の高架をくぐる

ずっとアスファルト舗装路を歩く
住宅地の手前で来た道を振り返ると東海道新幹線の向こうに繖山が見えた

この新幹線の走行音の騒音。「ゴーーーーーーー!」と、すごくウルサイ。
山の上に居ても何の音だろう?と頻繁に感じていた。
周辺の住民は騒音・振動の補償があるそうだ。
住宅地の奥まで歩くと堀上地蔵堂の標石

その隣にコンクリ製の階段があった。

ここが貴舩神社の参道らしい。
この神社はいわゆる貴船神社で龗(オカミ)神を祀っている。

龗(オカミ)は龍の古語で水や雨を司る神。
隣の赤い鳥居は稲荷社。
神社の鳥居手前から登山道
登る対象は箕作山(みつくりやま)なのだが、箕作山は北箕作山と南箕作山に分かれてい北箕作山は清水山(箕作城跡)と呼ばれているようだ。

道端にはショウジョウバカマがあったり、

イワカガミがあったりする

整備された登山道を登っていくと林内作業道が何回も交差する。
古い道標がある一方で

最近作られたのだろうか、可愛らしい案内板もあった

なかなかの力作ぞろい

鉄塔と送電線が見えてくると標高280mの主稜線。そこに石碑があった

石碑には「史跡 箕作山城址」
でも、その周囲には「箕作城址→」の看板が新旧2枚
箕作山城趾まで あと200mの看板も2枚
ここじゃないのになぜ石碑を昔に建ててしまったんだ?
ゆるゆると尾根道を送電線に沿って登っていく

山頂直下は少しだけ登る

なんだか雲が多くなってきたなぁ

鉄塔広場?

登り切ると、ご夫婦が休憩されていた。

ここが箕作城跡で山頂のようだ。
南には、これから向かう、この場所よりも少し標高の高い箕作山

なんだかすごく雲が低くなってきたような・・・
南東の展望がよく鈴鹿の銚子ヶ口から雨乞岳、綿向山が展望できた

そうそう、ここ北箕作山には三等三角点 点名:山本324.77mが存在している。
南に進むのだが、ここから一気に腰越峠へ標高差116mを下る。

石がゴロゴロ落ちているし岩のある急傾斜でロープが張られていたり、なかなか手ごわい下りだ

下りは15分足らずで舗装路に標高207mの腰越峠に着地

伊野部町方面にはチェーンがなかったが、清水鼻町方面はチェーンがかけられて車両通行止めになっていた。

降りてきた正面に南箕作山への登山口

標高360mまで標高差153mの登り

ピンクの濃いコウヤボウキが点在
後半戦の登坂はけっこうシンドい

東からの尾根道が合流するところに小さな地蔵があった

やがて植林の山になって箕作山山頂は西方向となっているので、縦走路を離れ西へ5分ほど進むと箕作山山頂に到着した。

展望は南北方向が良い。
南はこれから行くラスボスの太郎坊山(赤神山)が手前にあって

奥には油日岳や霊山、伊賀方面が見えているようだが天気が悪くなってきて遠望ができなくなっている。
北の展望は案内図があった。

どんよりしていて、手前の北箕作山の向こうの荒神山などは見えるが平はぼんやりしている。

ここより東に尾根が伸びており、そちらへ進むと小脇山、岩戸山、十三仏登山口へ下っていく。

ラスボス山へ行かねばならないのでツブラジイの大木を見ながら縦走路へ戻った

ゆるゆると尾根を下っていき、分岐を直進して登っていくと今日のラスボスが出現

この岩の塊の上が太郎坊山の別名で知られている「赤神山」の山頂だ。
と言っても登るのは普通に行けば良いだけ。

やっと来たね~!と、岩の上に立つ。

眼下には太郎坊宮のある尾根と甲賀方面

その先に室生火山群
西方向に雪野山~鶏冠山~龍王山、鏡山、三上山、瓶割山、比叡山などが見える

夕日になってきたぞ(^_^;)
北東に伊吹山、霊仙山が見える

さぁさぁ、15時半になってしまった。もう山を降りようか
縦走路の分岐点まで戻って赤神山の東面の山腹道を下っていく

登山道はいたって平和な整備道。
屋寺の石柱や石垣。従是尾屋寺参詣道といった石柱の横を通り進んでいくと手水舎横に出てきた

そこに置かれていた箕作山・麓ハイキングガイドを手にとって眺めてみる筆者。
山行終了にガイドブックを見ても仕方ないのだが・・・
せっかくなので太郎坊宮=阿賀神社を散策
滋賀県神社庁のHPの阿賀神社

拝殿

神紋は「輪宝」=古代インドの武具を象った法具。
稲荷社

夫婦岩の隙間を通って

本殿に到着

本殿前から夫婦岩を見上げて撮影

ここから外界(朝に駐車した場所)へ戻るには石階段をテクテク

修験場として天狗伝説もある

その天狗が太郎坊天狗で、この石像の名前は「かぁくろう」
全景図に書かれているがここの石階段は麓~本殿742段だそうで、それが今日最後の課題(^_^;)

けっこう膝にダメージが・・・

寄進者の名前が書かれている鳥居は白木

一基15万円也

(2025年1月27日現在)
参詣道には、いろんな寄進されたものが並んでいる。石灯籠や狛犬たちもそのメンバー

ちょっと「ひょうきん」な顔の子が居た

なんだかカワイイ
このコは鳥居の陰から睨んでいるチョット怖い子

本来の役割なんだろうけど、おっかない顔
階段を踏み外さないように慎重に下っていきました

成願寺に着いたらあと少しでゴール

無事に駐車場に戻ることができて東近江トレイルの縦走ができました。
山行日:2025年1月27日
グループ山行@月曜山歩
参加者3名(UH、TY、TK)
縦走
歴史
古墳
城趾
寺院
神社

距離:13.2km
所要時間:8時間12分
(うち昼食29分)
最小標高:96m(上山天満天神駐車場)
最大標高:432.57m繖山(きぬがさやま)山頂(観音寺山)※
累積標高:プラス1155mマイナス1123m
※二等三角点432.57m 点名:繖山

点名:上山(四等三角点267.54m)
点名:繖山(二等三角点432.57m)
点名:石寺(四等三角点107.24m)
点名:山本(三等三角点324.77m)
7:00集合:太郎坊宮 登山口駐車場7:10
7:50登山開始場所:上山天満天神駐車場8:06
8:20上山天満天神社8:22
8:45猪子山
8:47北向十一面岩屋観音8:54
9:04下日吉山
9:20伊庭山P336
9:47雨宮龍神社10:02
10:12地獄越
10:52繖山(観音寺山)11:02

11:20佐々木城趾
11:38ねずみ岩
11:39観音正寺(トイレ)11:46

11:56源三谷下山路入口
12:31草の根広場13:00
(昼食29分)
13:23五個荘山本町登山口)
13:24貴船神社
14:00清水山(箕作城跡):北箕作山14:06
14:22腰越峠
14:51南箕作山15:00
15:18太郎坊山(赤神山)15:25
15:43太郎坊宮(阿賀神社)16:05
16:18太郎坊宮登山口駐車場
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